更新日: 2021.10.08 年金

「特別支給の老齢厚生年金」とは? 受給要件や受給方法は?

執筆者 : 宿輪德幸

「特別支給の老齢厚生年金」とは? 受給要件や受給方法は?
現在、老齢年金の受給開始年齢は原則65歳です。ただし、厚生年金の人には、65歳になる前から受け取れる「特別支給の老齢厚生年金」があります。
 
この年金は老齢厚生年金受給年齢の引き上げに伴い緩和措置としてある年金で、あと10年ほどで受け取れる人はいなくなります。特別な支給であり、本来の老齢年金とは異なるところがあり注意が必要です。
 
宿輪德幸

執筆者:

執筆者:宿輪德幸(しゅくわ のりゆき)

CFP(R)認定者、行政書士

宅地建物取引士試験合格者、損害保険代理店特級資格、自動車整備士3級
相続専門の行政書士、FP事務所です。書類の作成だけでなく、FPの知識を生かしトータルなアドバイスをご提供。特に資産活用、相続トラブル予防のため積極的に「民事信託(家族信託)」を取り扱い、長崎県では先駆的存在となっている。
また、離れて住む親御さんの認知症対策、相続対策をご心配の方のために、Web会議室を設置。
資料を画面共有しながら納得がいくまでの面談で、納得のGOALを目指します。
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https://www.shukuwa.com/

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特別支給の老齢厚生年金とは

1986年の改正で、別々の制度であった厚生年金と共済年金の加入者も同時に国民年金に加入する形になりました。
 
それまでの老齢年金支給年齢は、厚生年金は60歳・国民年金は65歳でした。支給年齢が違うままでは不都合が生じるということで、老齢厚生年金の支給開始を65歳に引き上げて国民年金に合わせました。
 
しかし、60歳から受給できる予定が急に65歳になると、老後の生活設計が狂ってしまいます。このため、段階的に支給開始年齢を引き上げることにして、60歳代前半に受け取れる特別支給の老齢厚生年金が2001年度から開始されました。
 

受給要件

以下の全てを満たす場合に支給されます。


・男性は1961年4月1日以前、女性1966年4月1日以前生まれ。
・老齢基礎年金の受給資格期間(10年)を満たしている。
・厚生年金保険の被保険者期間が1年以上ある。

支給開始年齢は、以下の表にあるように段階的に引き上がります。
 
以前は、男女で定年年齢が違う企業が多数あり、年金支給開始が男性60歳、女性55歳とされた時期がありました。
 
その後、女性も60歳となりましたが、特別支給の開始年齢引き上げが制定された1994年には、女性については、55歳から60歳へ年齢を引き上げる途中であったため、引き上げの開始時期に男女で5年の差があります。
 


※日本年金機構 「特別支給の老齢厚生年金」 特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢に一部加筆
 

受給方法

年金を受け取るには、自分で手続きをしなければなりません。
 

(1)請求書

年金は、年金を受ける資格ができたときに自動的に受給が始まるものではありません。ご自身で年金を受けるための手続き(年金請求)を行う必要があります。
 
受給開始年齢に達する3ヶ月前に、年金請求書が届きます。受給開始年齢に達してから請求書を提出します(受給権発生日以降に交付された住民票などが必要になります)。
 

注意点

 

(1)本来の老齢厚生年金の受給

特別支給の年金を受給開始した後、65歳から本来の老齢年金の受給権が発生します。特別支給と本来の老齢年金は別物ですから、65歳になったら本来の老齢年金受け取りのための手続きが必要になります。
 

(2)繰り下げ受給

本来の老齢年金は、受け取り開始を繰り下げると年金額を増やすことができます。しかし、特別支給には「繰り下げ制度」はありませんので、受給権が発生したら速やかに請求してください。もらわないと損をするだけです。
 
50歳以上の人に届く「ねんきん定期便」には、特別支給の厚生年金の見込み額が記載されています。自分がいつからいくら年金を受け取れるのか確認し、年金請求書が来たら受給の手続きを確実に実施してください。
 
出典
日本年金機構 特別支給の老齢厚生年金
 
執筆者:宿輪德幸
CFP(R)認定者、行政書士

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