更新日: 2021.10.17 その他年金
男女別の年金平均受給額はいくら?
ここでは、国民年金・厚生年金の男女それぞれの平均受給額を紹介するとともに、なぜ性別によって平均受給額に差があるのかや、制度を巡る動きについてまとめました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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男女別の国民年金の平均受給額
厚生労働省が発表した「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金の平均年金月額は、男性:5万8866円、女性:5万3699円です。男女間には、約5000円の差があります。
受給金額の階層ごとにみると、最も受給している人が多いのは、男女ともに6万円以上7万円未満の階層です。
男性の場合は大半が、4万円以上5万円未満、5万円以上6万円未満、6万円以上7万円未満のいずれかに当てはまります。一方、女性は、3万円以上4万円未満、7万円以上の人も多くみられ、もらえる年金額のバラつきが大きいことがわかります。
(出典:厚生労働省年金局 「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」)
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男女別の厚生年金の平均受給額
厚生年金は、受給開始の年齢で年金額が変わります。令和元年度の性別および年齢ごとの平均年金月額は、次のとおりです。
・60歳:9万2548円
・61歳:10万9765円
・62歳:11万4206円
・63歳:8万9364円
・64歳:9万2916円
・65歳以上:17万1305円
・60歳:8万2643円
・61歳:5万4108円
・62歳:5万4689円
・63歳:4万9105円
・64歳:4万9117円
・65歳以上:10万8813円
男性と女性の平均年金月額を比較すると、いずれの年齢においても女性のほうが金額が低く、2倍以上の開きがある年齢もあります。
(出典:厚生労働省年金局 「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」)
女性のほうが年金受給額が低くなりやすいのはなぜ?
女性のほうが年金受給額が低い傾向にある大きな要因として、これまでの女性の働き方が挙げられるでしょう。
現在、年金を受給する年齢の女性は、結婚や出産を機に退職する、非正規雇用に働き方を変える、といったライフコースをたどった人が多い世代です。そのため、厚生年金などの加入期間が短いケースが多く、年金額に影響していると考えられます。
また、男性と比べて賃金が低いことも、年金額が低くなる原因のひとつでしょう。
厚生年金の年金額のうち報酬比例部分は、標準報酬月額(※1)および標準報酬額(※2)をもとに算出します。性別ごとの標準報酬月額と標準報酬額の平均は、次のとおりです。
男性:標準報酬月額35万5229円・標準報酬額510万3451円
女性:標準報酬月額24万4951円・標準報酬額339万8066円
※1:各種手当を含む税金が引かれる前の給与月額を一定幅で区分した額
※2:標準報酬月額に賞与を加えた年間総額
いずれも、女性は男性の7割程度しかありません。同じ加入年数、受給開始年齢でも、女性のほうがもらえる年金額が少ない可能性が高いのです。
(出典:厚生労働省年金局 「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」)
女性の年金を巡る近年の動き
近年では、結婚や出産を経ても、それまでと同じ働き方を続けたり、子育てを終えてから再就職を希望したりする女性が増えています。また、女性の働き方として、短時間雇用も増加傾向にあります。
このような動きを受けて、女性に関わる年金制度も改定・改善が進められているのが現状です。例えば、次のような措置が講じられています。
・短時間労働者への厚生年金適用
・育児休業期間の配慮(厚生年金保険料の被保険者本人負担分免除、免除期間の直前の標準報酬額にもとづく年金額算定)
・離婚時の厚生年金分割制度
・第3号被保険者制度・遺族年金制度の見直し検討
男女の年金平均受給額には差がみられる
性別ごとに年金平均受給額をみると、男女間で金額に差があることがわかります。この差の主な原因として、これまでにあった男女の雇用条件や働き方の差が挙げられるでしょう。
しかし近年は、女性の就労に関する意識や受け入れ態勢などの変化にともない、年金制度も時代に沿ったものにしようという動きもあります。今後、年金制度にどのような改革がもたらされるのか注目しましょう。
出典
厚生労働省年金局 令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員