更新日: 2021.12.26 その他年金
会社員がもらえる年金の平均額。年収が100万違うといくら変わる?
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
会社員がもらえる年金の平均額と平均年収は?
会社員は国民年金に上乗せして厚生年金に加入しているため、将来は国民年金に上乗せされた厚生年金を受け取ることができます。厚生労働省の「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均受給額は14万6162円となっています。
基本的に、厚生年金はそれまで納めてきた保険料が高い方が将来受け取れる年金受給額も高くなります。そこで、平均受給額である14万6162円を受け取るのに必要な平均年収について、同じく「厚生労働省の令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」から考えてみます。
厚生年金の保険料を算定する基準となる標準報酬月額の平均は31万5000円となっています。ここから毎月の給与を厚生年金保険料額表に当てはめて推測するに、等級は19等級から20等級の間にあり、毎月の給与は29万円から33万円程度と考えられます。
さらに標準賞与の1回当たりの平均は45万1000円とされています。年2回賞与があると年間賞与は90万2000円程度と推測されます。すると、厚生年金を受給している方々の現役時代の平均年収は438万2000円から486万2000円程度になるのではないかと推測されます。
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年収が100万違うと年金の受給額はどう変わる?
では、年収が100万円変わると、会社員の年金はどれくらい変化していくのでしょうか。400万円と500万円、600万円で比較していきます。
●40歳男性
●22歳から会社員勤め
●60歳まで就労
※三井住友銀行のホームページ内の年金試算シミュレーションにて試算
試算の結果、年収400万円の会社員の方の場合、毎月13万1000円の年金を将来受け取ることができるようです。年収500万円の方では、月額14万8000円と年収400万円の場合と比較して1万7000円程増加します。そして、600万円の方では500万円と比較して1万7000円増えた16万5000円を受け取ることができます。
ここから、会社員の年収が100万円程度変わると、受け取る年金が月額1万7000円程度変化することが分かります。ただし、これはあくまでもシミュレーションであるため、実際にはこの数字と比較して前後することはご承知ください。
年収 | 年金額/月 |
---|---|
400万円 | 13万1000円 |
500万円 | 14万8000円 |
600万円 | 16万1000円 |
※筆者作成
自分が将来受け取る年金を知りたいときは?
年金の平均額やシミュレーションの結果を知ったら、自分が将来いくら年金を受け取れるか知りたくなったという方もいらっしゃるでしょう。年金額の平均やシミュレーションはあくまでも参考になる指標であり、自身の受け取る年金額とは異なるからです。
もし、自分が将来受け取れる年金額の見込み額について、もう少し自身の事情に応じた数値を知りたいという場合は年1回送られてくるねんきん定期便を確認したり、ねんきんネットにアクセスするなどをしてみてください。
ねんきん定期便は再発行が可能ですし、ねんきんネットに必要なアクセスキーも再発行が可能です。詳細についてはねんきん定期便・ねんきんネット専用番号(0570-058-555)へお問い合わせください。
会社員が将来受け取る平均年金額は、14万6162円が目安
現在厚生年金を受給している方の平均年金額は月額14万6162円となっており、今後も年金制度が変わらない限り、多くの会社員の方が14万円前後の年金を受け取れることでしょう。また、年収が100万円増減すると、それに合わせておおよそ月額1万7000円程度年金が増減します。
会社員である自分が将来どれくらい年金をもらえるのか、今後年収が変化した際にどの程度年金が変化するのか、参考にしていただければ幸いです。
出典
厚生労働省 令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況
令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和3年度版)
三井住友銀行 年金資産シミュレーション
日本年金機構 「ねんきん定期便」を汚損、毀損、紛失したのですが、再発行はできますか。
執筆者:柘植輝
行政書士