更新日: 2022.01.06 iDeCo(確定拠出年金)

iDeCoをやっているけど、転職先に企業型DCの制度が。加入したほうが良い?

iDeCoをやっているけど、転職先に企業型DCの制度が。加入したほうが良い?
iDeCoに加入している人が企業型DCのある会社に転職したとき、iDeCoをやめてまで企業型DCに加入するかどうか、判断に迷う人も多いでのではないでしょうか。
 
企業型DCとiDeCoにはそれぞれ異なる特徴があります。特徴を比べてより自分にとってのメリットが大きいほうを、選択するとよいでしょう。ここでは、iDeCo加入者が企業型DCのある会社に転職した際の選択肢や、企業型DCとiDeCoの違いをまとめました。ぜひ一読して、企業型DCに加入するかどうかの判断に生かしてください。

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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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iDeCo加入者が企業型DC制度のある会社に転職した際の選択肢

 
iDeCo加入者が企業型DC(企業型確定拠出年金)制度のある会社に転職した際の選択肢は、次の3つです。

●転職先の企業型DCに加入してiDeCoの資産を移換する
●企業型DCとiDeCoに同時加入する(転職先の企業型確定拠出年金規約で認められている場合のみ)
●転職先の企業型DCに加入せずiDeCoを継続する

転職先にiDeCoに加入していることを伝えて、どの方法が選択できるのかを確認しましょう。
 
以下で、選択肢別に手続きの方法などを紹介します。
 

転職先の企業型DCに移換する

 
転職先の企業型DCに加入する場合は、iDeCoから企業型DCへ資産の移換(持ち運び)が可能です。

《必要な手続き》

●転職先で資産の移換手続きをする
●iDeCoの運営管理機関に加入者資格の喪失を届け出る

iDeCoの資産を転職先の企業型DCに移換する際には、転職先への「個人別管理資産移換依頼書」の提出が必要です。詳細な手続き方法は、転職先の担当者に確認しましょう。
 
また、移換する場合はiDeCoの加入者資格が失われます。速やかに「加入者資格喪失届」と資格喪失の理由と喪失年月日を証明する書類を、運営管理機関に提出しましょう。
 

企業型DCとiDeCoに同時加入する

 
iDeCoへの同時加入が転職先の企業型確定拠出年金規約で認められていれば、企業型DCと並行してiDeCoの運用も継続できます。

《必要な手続き》

●国民年金の被保険者種別または登録事業所を変更する

第1号および第3号被保険者が厚生年金の適用事業所に転職した場合は、被保険者種別が第2号被保険者に変わります。「加入者被保険者種別変更届(第2号被保険者用)」に「 事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書」を添付し、iDeCoの運営管理機関に提出しましょう。
 
第2号被保険者が厚生年金の適用事業所に転職した際は、登録事業所の変更が必要です。「加入者登録事業所変更届」「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書」を、iDeCoの運営管理機関に提出しましょう。
 

iDeCoを継続する

 
転職先で企業型DCに加入せず、iDeCoを継続する選択肢もあります。

《必要な手続き》

●国民年金の被保険者種別または登録事業所を変更する

企業型DCに加入しない場合も、転職によって国民年金の被保険者種別や登録事業所が変わるのにともない、iDeCoの運営管理機関への変更届が必要です。企業型DCと同時加入する際と同じく、次のいずれかに「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書」を添付して提出しましょう。

●加入者被保険者種別変更届(第2号被保険者用)
●加入者登録事業所変更届

 

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iDeCoと企業型DCのどちらに加入したほうがよい?

 
iDeCoと企業型DCのいずれかを選ばなければならない場合、どちらに加入したほうがよいのでしょうか。2つの違いを比較してみましょう。
 
まず、確定拠出年金の大きなメリットである、「掛金および運用益の非課税」は、企業型DCもiDeCoも同様です。税制優遇を受けながら効率的に資産運用ができる制度である点は、どちらも変わりません。
 
企業型DCには、次のようなメリットがあります。

●掛け金上限が大きい
●掛け金は基本的に企業が負担する

企業型DCの掛け金上限額は月額5万5000円です。iDeCoの掛け金上限額は会社員の場合最大2万3000円なので、企業型DCのほうがより多くの掛け金を運用できます。また、企業型DCの手数料は、基本的に福利厚生の一環として企業が負担してくれる点も、企業型DCのメリットです。
 
iDeCoのメリットは、運用商品選択の柔軟性が高い点です。企業型DCは会社が運用商品を選定します。一方、iDeCoは自分で運用商品を選定する金融機関の選択ができるため、運用商品をより柔軟に選びやすいでしょう。
 
以上のような違いを理解したうえで、企業型DCとiDeCoのうち、自分にとってよりメリットが大きいほうを選択するとよいでしょう。

 

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企業型とiDeCoのメリットを比較して移換するかどうか決めましょう

 
企業型DCとiDeCoには、それぞれ違うメリットがあります。転職先で企業型DCに加入するかどうか迷ったら、iDeCoと比べてメリットが大きいのはどちらかで判断するとよいでしょう。
 
また、企業によっては企業型DCとiDeCoへの同時加入を認めていることがあります。転職先の企業型確定拠出年金規約でどのように規定されているかを、確認してみましょう。
 
出典
iDeCo加入者で転職・退職された方へ|転職・退職された方|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】
iDeCo個人別管理資産の移換手続きについて|iDeCoをはじめよう|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】
iDeCo(イデコ)をはじめるまでの5つのステップ|iDeCoをはじめよう|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】
厚生労働省「確定拠出年金制度の概要」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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