更新日: 2022.03.01 厚生年金

勤続年数が40年と20年、厚生年金保険の年金額はいくら違う?

執筆者 : 柘植輝

勤続年数が40年と20年、厚生年金保険の年金額はいくら違う?
厚生年金保険は加入期間が長ければ長いほど、将来受け取る年金額が増える可能性があるというのはご存じの方もいることでしょう。
 
では、勤続年数が20年の方と40年の方の場合、厚生年金の受給額にどれくらい差が出るのか、簡単に計算してみます。

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柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

厚生年金の受給額はどこで差がつくのか

厚生年金の受給額において差がつくポイントは、主に加入期間と加入期間中の給与です。加入期間が長く、その期間の平均給与が高い人ほど、将来受け取る厚生年金の金額も多くなっていきます。
 
65歳以降に受け取る厚生年金は、主に報酬比例部分と加給年金で構成されています。報酬比例部分は加入期間中の収入が高く、そして保険料を納める期間の長さに応じて年金額も増えるようになっています。
 
加給年金は、厚生年金に20年以上加入した方に扶養する配偶者(原則65歳未満に限る)や子がいる場合に加算されるものです。ただし、20年を超えて長期加入しても、それ以上は加算額には影響しません。
 
こういった理由から、厚生年金は給与が高く、加入期間が長いほど年金を多く受け取れるのです。もちろん、給与が高いということは基本的に保険料も高くなり、加入期間が長いということは結果的に支払う保険料の総額も多くなるという点にはご留意ください。
 

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厚生年金の加入期間20年と40年でどれくらいの差が出るのか

それでは、厚生年金の加入期間がどのように年金額の差につながるのか、加入期間20年と40年の場合を例に計算してみます。計算を簡略化するため、条件は以下としています。


・20歳から厚生年金に加入

・厚生年金加入期間中の平均標準報酬月額(平均給与)は40万円

・65歳から年金を受給(報酬比例部分のみで比較)

・報酬比例部分の年金額(本来水準)を平成15年4月以降の加入期間(生年月日に応じた掛け率は5.481%)のみで計算

まず、厚生年金に20年加入していた場合の報酬比例部分の金額は下記となります。
 
40万円(平均標準報酬月額)×5.481/1000×240月(20年)=52万6176円
 
一方、加入期間が40年の場合、報酬比例部分は下記のように2倍に変わります。
 
40万円(平均標準報酬月額)×5.481/1000×480月(40年)=105万2352円
 
また、厚生年金の加入期間中に昇級などで給与が上がれば、さらにその差は広がります。例えば、40年間勤務している間に役職がつき、平均標準報酬月額が60万円となったような場合、厚生年金の報酬比例部分は下記のようになります。
 
60万円(平均標準報酬月額)××5.481/1000×480月(40年)=157万円8528円
 
同じ加入期間でも給与が高い方が、受け取れる金額も高くなることが分かります。
 

まとめ

就業中の平均標準報酬月額など条件が同じであれば、加入期間に応じて厚生年金の年金額には差がつきます。
 
厚生年金は、基本的に長く加入すればするほど将来の給付も手厚くなります。少しでも多く年金を受け取りたいと考える方は、可能な限りは厚生年金の被保険者として長く就業できるよう、働き方について考えてみてください。
 
出典
日本年金機構 は行 平均標準報酬月額
日本年金機構 老齢厚生年金(昭和16年4月2日以後に生まれた方)
 
執筆者:柘植輝
行政書士