更新日: 2022.03.14 国民年金

老齢基礎年金をもらえない人の条件とは?未納を続けたら老後はどうなる?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 新井智美

老齢基礎年金をもらえない人の条件とは?未納を続けたら老後はどうなる?
老齢基礎年金は、国民年金に加入していた場合に給付される年金です。
 
人によっては老齢基礎年金を受け取れないこともあるので、自分がもらえるかどうかチェックしておくのがおすすめ。ずっと未納を続けた場合も老齢基礎年金を受給できない可能性が高く、注意が必要です。
 
この記事では老齢基礎年金をもらえない人の条件について詳しく紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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老齢基礎年金をもらえない1つ目の条件

老齢基礎年金をもらえない人の条件の1つ目は、国民年金保険料の免除や猶予の手続きを行わず、国民年金保険料の滞納期間が長期間で、保険料納付済み期間と合算対象期間(カラ期間)を合計しても10年の受給資格期間にならない人です。
 
保険料は毎月納めるのが基本ですが、収入の減少や失業などによって保険料を納められない場合は、免除もしくは猶予制度を利用することが可能です。
 
免除を受けるための条件は、本人と配偶者、および世帯主のそれぞれの前年所得が一定の金額に満たないことです。申請すれば、申請者の保険料の支払いが免除、もしくは猶予されます。
 
この申請は国民年金保険料免除・納付猶予申請書を、市役所などの窓口や日本年金機構でもらい、住んでいる市役所や町村役場の国民年金担当窓口か、近くにある年金事務所に提出することで受理されます。
 

・産前産後期間の保険料免除制度

産前産後期間も、届け出ることで国民年金の保険料が免除されます。
 
出産予定日の6ヶ月前から届け出ることができ、届出先は住んでいるところの市役所か町村役場の国民年金担当窓口です。
 
保険料納付が免除される期間は、出産予定日か出産日が属する月の前月から4ヵ月間です。2人以上の赤ちゃんを同時に妊娠している場合は、出産予定日か出産日が属する月の36ヶ月前から最大66ヶ月間の国民年金保険料が免除されます。
 
産前産後期間として認められた期間は、保険料を納付した期間として扱われます。保険料を前納している場合、支払い済みの保険料は全額返金されます。手続きには申出書と母子健康手帳などが必要となるので、準備しておきましょう。
 

老齢基礎年金をもらえない2つ目の条件

2つ目の条件は、合算対象期間(カラ期間)を証明することができず、10年の受給資格期間を証明できない場合です。
 
合算対象期間(カラ期間)とは、国民年金への加入が任意だった期間において、被保険者にならなかった20歳以上60歳未満の期間のことです。
 
国民年金は1961年4月に創設されたのですが、厚生年金保険などはその前から成立していました。国民年金が創設されたことで、これらの加入期間を通算して年金受給資格期間を計上しなければならなくなりました。
 
1986年4月に制度が改正されるまでは、専業主婦などは国民年金への加入が任意だったので、保険料が未納扱いになってしまう人が大勢存在することになりました。
 
こういった人々は受給資格期間を満たすことができず、このままでは年金がもらえないことになります。そういった事態を避けるために、合算対象期間という制度が設けられました。
 

未納が続いたらどうなる?

国民年金の保険料をずっと未納していると、老後は年金を受け取ることができなかったり、受取金額が少なくなる可能性が高いです。また、病気やけがをした時に支給される障害年金が受け取れないこともあります。
 
収入があるのに滞納が続くと、財産を差し押さえられます。未納が続いた場合、まず国民年金未納保険料納付勧奨通知書という催告状が届き、電話や訪問によって督促されます。電話や訪問は日本年金機構の委託業者が行います。
 
それでも払わないと、青色、黄色、赤色の順で特別催告状が届きます。その次には最終催告状、督促状が届いて強制徴収の段階に入り、遅延損害金が発生します。そして差押予告通知が届き、差し押さえが実行されます。
 

きちんと支払って老齢基礎年金をもらおう

老齢基礎年金は老後の貴重な収入源となり、毎日の暮らしを支えてくれます。
 
保険料をずっと支払わずにいると、老齢基礎年金をもらえない可能性がぐっと高くなってしまいます。未納を続けると最終的には財産を差し押さえられることもあるので、可能なら期限内に払うようにしましょう。
 
きちんと保険料を支払って、老後も年金をもらえるようにするのがおすすめです。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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