更新日: 2022.04.01 年金

シニア無職世帯の支出平均はどのくらい? 年金だけでまかなうことはできる?

シニア無職世帯の支出平均はどのくらい? 年金だけでまかなうことはできる?
シニアとは年長者や高齢者を指す言葉で、一般的には60歳以上を指すことが多いようです。「定年退職したら、悠々自適な年金生活をしたい」と思っている方もいるでしょう。しかし、実際に年金だけで生活をまかなうことは可能なのでしょうか。そこで今回は、シニアの無職世帯での生活費はどれほどのものなのか見ていきます。今後の貯蓄や人生計画の参考にしてみてください。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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支出の平均はどれくらい?

総務省が毎年行っている調査「家計調査年報(家計収支編)」では、65歳以上を高齢者として夫婦・単身世帯別にデータをまとめています。2020年における消費支出平均は、夫婦高齢者無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの世帯)では月22万4390円、65歳以上の高齢単身無職世帯では月13万3146円でした。
 
夫婦高齢者無職世帯の支出内訳を割合の大きな順に並べると、食料品29.3%、その他の消費支出20.8%(うち交際費8.8%)、交通・通信11.9%、水道光熱費8.8%、教養・娯楽8.8%、保健医療7.2%、住居6.5%、家具・家事用品4.6%、衣類・靴2.1%でした。
 
一方、高齢単身無職世帯でも夫婦高齢者無職世帯と支出内訳に大きな差はないように見えます。しかしよく見てみると、住居9.3%、水道光熱費9.7%と住まいに関わる支出が多くなっています。これは単身者で賃貸住宅に住む人の割合が多いからかもしれません。
 

支出は年金だけでまかなえる?

結論からいうと、支出の全てを年金だけでまかなうのは厳しいです。それは夫婦でも単身者でも変わりません。総務省の同調査によると、社会保障給付金による収入はどちらの世帯でも85%を超えています。そのなかで、2020年における社会保障給付金の収入は、夫婦高齢者世帯で月21万9976円、高齢単身無職世帯で月12万1942円でした。どちらも支出額を下回っています。
 
2020年と2019年の調査結果を見比べると、2020年では支出に対する収入の不足分が大きく減っているように見て取れます。これは新型コロナウイルスの流行による影響でしょう。給付金の支給に加え、外食・外泊などの支出が抑えられたからです。
 
よって、定年後に無職になるのであれば、少しずつ貯金を取り崩していくことになります。もし「定年後は働きたくない」「早期退職したい」と考えているのなら、しっかり貯蓄する必要があるといえるでしょう。
 

いくら貯金すればいいの?

2020年は特殊な年だったため、2019年の資料を見てみましょう。夫婦高齢者無職世帯における不足分は月3万3269円(年39万9228円)、高齢単身無職世帯では月2万7090円(年32万5080円)でした。65歳から年金がもらえるとして、90歳まで必要な額を計算してみましょう。夫婦高齢者無職世帯で998万0700円、高齢単身無職世帯では812万7000円になりました。これは月平均を単純計算したものです。
 
2020年のデータによると、支出は65~69歳の世帯が26万145円と最も高く、それ以降年齢が高くなるにつれ低くなっています。これは、年齢を重ねるごとに病気やケガなどで医療費としての支出は多くなることが予想され、医療費が増えたときに、その分だけ外出・外食が減るなど生活環境の変化が原因かもしれません。なお、超高齢になるほど支出が減るのは、2019年と2018年のデータでも同様です。
 
以前「老後のために2000万円の貯蓄が必要である」という話が話題になりましたが、こうしてみると「そこまでいらないのかな?」と思った方もいるかもしれません。事実として、どんな生活を望むかによって必要な金額は大きく変わります。そのため、自分がどんな生活をイメージしていて、そのためにはどのくらいお金がかかるのか考えることが大切です。
 

年金のみで生活費をまかなうことはできない

平均的に見て、年金のみでの生活は難しいことがわかりました。しかし、生活スタイルには個人差があります。現在の支出と比較したとき「全然違う」「そんなに変わらない」など、人によって印象は異なるでしょう。どこにお金をかけるのかは人それぞれです。どんな生活を送りたいのか、現状としっかり向き合いながら考えていきましょう。
 
出典
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2019年(令和元年)
帝国データバンク 家計消費の経済分析(3)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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