更新日: 2022.04.06 年金

まとめてお得!?国民年金保険料の前納について

執筆者 : 大泉稔

まとめてお得!?国民年金保険料の前納について
2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられますが、国民年金保険料を払うのは、現行通り20歳からです。
 
留学生を含む学生、自営業者、それに失業中の方も含め、日本国内に居住している20歳以上60歳未満の方は、原則として国民年金保険料を払わなくてはなりません。
 
2022年度の国民年金保険料の金額は1万6590円です。2021年度の国民年金保険料は1万6610円ですから、少しだけ安くなりました。
 
しかし、国民年金保険料は20歳から60歳まで、40年間納めなくてはなりません。そして、65歳から受け取ることができるのが老齢基礎年金です。
 
65歳から受け取る老齢基礎年金は終身で受け取れますから、長生きをすればするほど、多くの年金を受け取ることができます。
 
40年間という長期間にわたり支払う国民年金保険料ですが、老齢基礎年金を満額受け取るために、効率よく納める方法はあるのでしょうか?
 
大泉稔

執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)

株式会社fpANSWER代表取締役

専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。

前納という方法があります

国民年金保険料には前納という方法があります。前納とは、国民年金保険料をまとめて払うことです。納付方法には口座振替と現金前納のいずれかがあります。
 
口座振替の前納の場合、そのまとめ方は、6ヶ月前納(4月~9月、10月~3月)、1年前納、2年前納のいずれかです。
 
手続きが必要で、6ヶ月分(10月~3月)を除いて2月末が締め切りでした。6ヶ月分(10月~3月)は8月末が手続きの締め切りです。
 
現金前納の場合、1年前納と6ヶ月全納(4月~9月、10月~3月)については4月上旬に納付書が発送されます。2年前納は、毎年3月末日までに年金事務所に申込書を提出、4月末まで(=金融機関が休業日の場合には、翌営業日まで)に納めなくてはなりません。
 
また、今年に限っていうと、希望する任意の月から2022年度末、もしくは2023年度末までの現金前納を希望する場合は、専用の納付書があるので年金事務所に申し出なくてはなりません。
 

国民年金保険料を前納するとどうなる?

国民年金保険料の前納を行った場合、どのようなことが起きるのでしょうか(以下、割引率については、小数点以下第3位切り捨て)。
 
例えば、6ヶ月分の国民年金保険料を毎月納めると、1万6590円×6ヶ月=9万9540円です。
 
国民年金保険料の6ヶ月分の前納を行うと、現金払いでは9万8730円、口座振替では9万8410円になります。国民年金保険料を毎月払う場合に比べると、現金払いでは810円(率にして0.81%)、口座振替では1130円(率にして1.13%)、それぞれ割り引かれます。
 
では続いて、国民年金保険料の1年分の前納をみていくことにしましょう。2022年度の4月から3月までの国民年金保険料を毎月納めていくと、1万6590円×12ヶ月=19万9080円と、20万円近くもの金額になります。
 
これを前納すると、現金払いでは19万4910円、口座振替では19万5550円になります。国民年金保険料を毎月払う場合に比べると、現金払いでは3530円(率にして1.77%)、口座振替では4170円(率にして2.09%)、それぞれ割り引かれます。
 
最後に、国民年金保険料の2年分の前納をみていくことにしましょう。2022年度と2023年度の国民年金保険料を毎月払っていくと、その合計は(令和4年度保険料1万6590円×12ヶ月)+(令和5年度保険料1万6520円×12ヶ月)=39万7320円です。
 
これを前納すると、現金払いでは38万2780円、口座振替では38万1530円になります。国民年金保険料を毎月納める場合に比べ、現金払いでは1万4540円(率にして3.65%)、口座振替では1万5790円(率にして3.97%)、それぞれ割り引かれます。
 
以上のように、前納をすることにより、それぞれ割引があることが分かります。
 

まとめに代えて

国民年金保険料は、払わなくてはならない家計の「固定費」ですし、その固定費を減らすことができるのですから、検討の余地はあると思います。
 
とはいえ、1年分や2年分の前納ともなると、家計から出ていく金額もインパクトのあるものになりますね。
 
まずは今後、1~2年の間に家計からどのような支出があるか考えてみましょう。お子さまがいる方なら子どもの教育費、賃貸にお住まいの方ですと更新料、車をお持ちなら車検代などがかかるかもしれません。
 
国民年金保険料の前納は、今後の家計を一度振り返ったうえで検討するとよいでしょう。
 
出典
厚生労働省 令和4年度における国民年金保険料の前納額について (令和4年1月21日)
日本年金機構 国民年金保険料の「2年前納」制度
日本年金機構 国民年金前納割引制度(口座振替 前納)
日本年金機構 国民年金前納割引制度(現金払い 前納)
 
執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役

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