更新日: 2022.04.13 年金

自営業者と会社員では将来の年金額、いくら違う?

自営業者と会社員では将来の年金額、いくら違う?
近年、働き方の多様化が進み、会社員としてフルタイムで働く以外の選択肢も注目されるようになりました。
 
自営業もその一つですが、自営業者と会社員では、加入する健康保険などさまざまな制度の違いがあります。そしてその違いは、将来受け取る年金受給額にまで及びます。
 
では、一体どれくらい年金受給額が違うのでしょうか?
 
FINANCIAL FIELD編集部

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そもそも、なぜ自営業者と会社員の年金受給額は違う?

自営業者と会社員の年金受給額の違いは、加入する年金制度の違いです。自営業者は国民年金保険に加入し、定められた一律の保険料(令和4年度は月額1万6590円)を納付します。
 
国民年金の加入期間は20歳から60歳までの40年間(480月)で、未納や免除期間がなくきちんと払い続けた場合、受給年齢に達すると満額(令和4年度は月6万4816円)の年金(老齢基礎年金)を受け取れます。
 
一方、会社員は厚生年金保険に加入します。厚生年金の保険料は、毎月の給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)をもとに計算され、勤め先と会社員(被保険者)とが半分ずつ負担する仕組みになっています。
 
つまり、所得に応じて納付する保険料が異なり、将来受け取る年金額も変わります。また、被保険者は、厚生年金に加入している期間は国民年金にも加入していることになり、国民年金(老齢基礎年金)と、厚生年金(老齢厚生年金)の両方を将来受け取ることができます。
 
このため、同じ期間保険料を納付していたとしても、自営業者より会社員の方が老齢厚生年金の分、年金受給総額は多くなります。
 

自営業と会社員の年金額は実際どれくらい違う?

国民年金(老齢基礎年金)の令和4年度の給付額は満額で月6万4816円ですが、国民年金機構によると、夫婦2人の老齢基礎年金を含む標準的な厚生年金給付総額は、21万9593円となっています(平均標準報酬<賞与含む月額換算>43.9万円で40年間就業したとして算出した金額)。
 
この金額から、妻(国民年金の第3号被保険者)の分の給付額を引くと、会社員の標準的な年金額は15万4777円で、自営業者との差は8万9961円となります。
 
また、実際に給付された平均年金月額(令和2年度)をみても、国民年金(老齢基礎年金、25年以上納付者)の平均月額は5万6358円、厚生年金保険(第1号) の平均月額は 14万6145円で、その差は8万9787円で9万円弱です。
 
つまり、自営業者と会社員の年金受給金額は、平均的にみると約9万円、会社員の所得によってはそれ以上の差があると言えます。
 

自営業者が年金額を上げる方法は?

国民年金(老齢基礎年金)のみでは、たとえ満額であっても、日々の生活を送るのに十分な金額とは決していえません。また、自営業者は会社員と異なり、退職金がないことも頭に入れておく必要があります。
 
では、自営業者が年金受給金額を増やすには、どうしたらよいでしょうか?
 
まず、国民年金保険料に上乗せして納付することで、年金受給額を増やせる「付加年金」があります。付加保険料は月額400円で、2年以上納付すると、支払った以上の年金が受け取れる仕組みになっています。
 
また、自営業者と会社員の年金額の差を解消するためにできた公的年金制度である、「国民年金基金」に加入する方法もあります。一度加入すると任意脱退ができませんが、掛け金を自分で決めることができます。
 
これら公的な制度以外にも、自分で掛け金や運用する金融商品を選び、その運用実績が年金として給付される個人型確定拠出年金(iDeCo)や、保険会社が取り扱っている個人年金保険などの私的年金もあります。
 
それぞれ、保険料や保険期間、運用リスク、将来の受給金額も異なるので、現在の収入や将来設計を踏まえて、自分に合った制度を探しましょう。
 

自分の年金受給額を把握して、早めに老後資金対策を

人生100年といわれる時代。年金は、リタイア後の生活には欠かせない大切なものです。自営業者と会社員では、加入する年金制度に違いがあるため、将来もらえる年金額が大きく異なります。
 
第2の人生を安心で充実したものにするために、今のうちに自分が受給できるおよその年金額を把握し、できる限りの準備をしておきましょう。
 
出典
日本年金機構 令和4年4月分からの年金額等について
厚生労働省 令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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