更新日: 2022.05.07 その他年金
年金生活者支援金を受給している人は日本にどれくらいいる? 受給要件は?
この年金生活者支援金を受給している人は、どのくらいいるのでしょうか。年金生活者支援金の概要について説明するとともに、受給するための要件についても解説します。
執筆者:新井智美(あらい ともみ)
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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目次
年金生活者支援給付金制度とは
年金生活者支援金は、公的年金などの収入やそのほかの所得が一定の基準以下の人に対して、「生活の支援」を目的として給付されるものです。
年金生活者支援給付金は、老齢基礎年金を受給している人だけでなく、障害基礎年金を受給している人、さらには遺族基礎年金を受給している人も対象となっています。
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老齢年金生活者支援給付金
老齢基礎年金を受給しており、所得額が一定基準以下などの要件を満たす場合に受け取れるものです。
■受給要件
老齢年金生活者支援給付金を受け取るためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
1.65歳以上で、老齢基礎年金を受給している
2.同一世帯の全員が住民税非課税対象者である
3.前年の公的年金の収入額とそれ以外の所得の合計が88万1200円以下である
ただし、公的年金には障害年金、および遺族年金等の非課税収入は含まれません。また、88万1200円以下でも、78万1200円を超えていれば、「補足的老齢年金生活者支援給付金」を受けることができます。
■支給額(月額)
以下の1および2の合計額
1.5020円×(保険料納付済み月数/480月)
2.1万802円×(保険料免除月数/480月)
(出典:厚生労働省 年金生活者支援給付金制度について(※1))
障害年金生活者支援給付金
障害年金を受給している人で、所得が一定の条件に当てはまる人は、障害年金生活者支援給付金を受け取れます。
■受給要件
障害年金生活者支援給付金の受給要件は、以下のすべての要件を満たしている人です。
1.障害基礎年金受給者
2.前年の所得が472万1000円以下
所得には障害年金等の非課税収入は含まれません。また、金額については扶養親族の数によって増額します。
■支給額(月額)
支給額は、その人の障害等級によって異なります。
1.障害等級1級:6275円
2.障害等級2級:5020円
遺族年金生活者支援給付金
遺族年金を受給している人で、一定の要件に当てはまる人は「遺族年金生活者支援給付金」を受給できます。
■受給要件
遺族年金生活者支援給付金を受給するためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
1.遺族基礎年金の受給者である
2.前年の所得が472万1000円以下
所得には遺族年金等の非課税収入は含まれません。また、金額については扶養親族の数によって増額します。
■支給額(月額)
給付額は一律5020円です。ただし、2人以上の子が遺族基礎年金を受給している場合は、5020円を子の数で割った金額をそれぞれ支払います。
年金生活者支援金受給者はどのくらいいる?
年金生活者支援金制度の設立にあたり、2019年度の予算で約970万人を対象(※2)として、予算枠を設定していました。
しかし、その後の新型コロナウイルス感染症拡大による収入減により、人数は増えていると予測されます。また、今後も高齢者の増加により、受給対象人数が増えていくことも予想できるでしょう。
年金生活者支援金を受給する際の注意点
年金生活者支援金は、請求しないと受け取ることができません。各支援金の要件を確認し、自身が該当していると分かった時点で、近くの年金事務所に「年金生活者支援給付金請求書」を提出する必要があります(※3)。
ただ、提出するのは初回のみで、その後は市区町村から所得情報を提供してもらい、該当するかどうかが判断されるため、毎年の請求手続きは不要です。そして所得情報により、該当しないと判断された場合は、給付が打ち切られ、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が送られてきます。
また、給付額については、物価スライド改定の影響を受けるため、毎年変動します。減る年もあれば増える年もあることを覚えておきましょう。給付額が改定される場合は、「年金生活者支援給付金支給金額改定通知書」が送られてきますので、その内容を確認しておくようにしましょう。
さらに、以下のいずれかに該当する場合は年金生活者支援金を受給できませんので、注意が必要です。
1.日本国外への居住
2.年金が全額支給停止となっている
3.刑事施設などへの拘禁期間
これらに該当した場合は届け出も必要ですので、必ず年金事務所に問い合わせ、必要な手続きを取るようにしてください。
まとめ
年金生活者支援金は、年金を受給しており、それ以外に収入があったとしても、一定の基準以下の場合に受給できます。また、高齢者だけではなく、障害基礎年金受給者や遺族基礎年金受給者も要件に当てはまれば受給可能です。
2022年の給付額は物価スライド改定により、2021年度より減少しています。これらの給付金も、年金受給額の改定の影響を受けることを覚えておきましょう。
出典
(※1)厚生労働省 年金生活者支援給付金制度について
(※2)日本年金機構 年金生活者支援給付金の概要
(※3)日本年金機構 年金生活者支援給付金を請求する方の手続き
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員