更新日: 2022.06.24 iDeCo(確定拠出年金)

iDeCoの掛金、収入によって増やしたり減らしたりできる?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

iDeCoの掛金、収入によって増やしたり減らしたりできる?
iDeCoは、長期間掛金を拠出して運用することで老後の資産を形成する制度です。多くのメリットがある一方で掛金と運用益は原則として60歳まで引き出せないため、人生設計を踏まえた無理のない拠出が必要になります。
 
そこで、この記事では、iDeCoの掛金についての決まりや、収入の増減によってiDeCoの掛金を途中で変更することが可能なのかについて説明していきます。
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iDeCoのメリットと掛金の考え方

iDeCoは、投資のリスクを軽減する「長期・積立・分散投資」の条件を満たした制度です。長期運用によって市場の値動きによる影響が少なく、収益の振れ幅を小さくなるので安定した収益を得ることができます。また、毎月決まった金額を積み立てることで、高値のときは少なく、安値のときは多く購入することが可能です。さらに、運用する商品や拠出金額の配分を自分で決めて分散させることもできます。
 
税制上のメリットも大きく、これを運用の目的としている人も多いのではないでしょうか。iDeCoの掛金は全額が所得控除の対象となるため、利用することで課税所得を少なくすることが可能です。
 
拠出金の額が多いと課税所得が減って、所得税や住民税の負担軽減になるほか、子どもの医療や教育に関わる所得制限に影響し、助成を受けられるようになるケースもあります。
 
掛金が多いほどこうしたメリットは多くなると考えられますが、掛金と運用益は原則として60歳まで引き出すことができないので、iDeCoで運用するお金とは別に、すぐに引き出せるお金を用意しておくことが必要です。
 

iDeCoの掛金は年に一度変更できる

将来的なマネープランを十分に検討して掛金を決めても、思いもよらぬ収入の増減によって掛金を変更しなければならないことがあるでしょう。iDeCoの掛金額は、12月分から翌年11月分まで(実際の納付月は1~12月)の1年間に一度だけ変更することが可能です。頻繁に変更できるわけではないので、その時点で無理のない金額を拠出するようにしましょう。
 
掛金額の変更は、運営管理機関に「加入者掛金額変更届」を提出することで手続きを行います。iDeCoは長期間続けることでメリットが大きくなる制度ですが、収入の減少によってどうしても掛金を拠出できない場合は、いつでも掛金の拠出を止めることができます。
 

iDeCoの掛金の上限と下限はどれぐらい?

iDeCoの掛金は毎月5000円から1000円単位で自由に設定することができます。上限額は職業によって5タイプに分けられており、自営業者などの第1号被保険者や任意加入被保険者は月額6万8000円(年額81万6000円)です。
 
会社員や公務員などの第2号被保険者は、会社に企業年金がない場合は月額2万3000円(年額27万6000円)、企業型DC(企業型確定拠出年金)のみに加入している会社員は月額2万円(年額24万円)、DB(確定給付型企業年金)と企業型DCに加入している人や、DBのみの加入者、公務員などは月額1万2000円(年額14万4000円)。
 
専業主婦などの第3号被保険者は月額2万3000円(年額27万6000円)を上限としています。
 

iDeCoの掛金額変更は可能! ただし年に一度のみ

iDeCoの掛金額変更は年に1度のみ可能です。一度変更すると翌年まで変更できないため、収入を正確に予測し、無理のない掛金額を設定する必要があります。
 
iDeCoは税制上のメリットが多いため、できるだけ多くの金額を拠出したいと考えるかもしれませんが、投資のリスクを減らすためには長期間続けることが大切だということも覚えておきましょう。
 

出典

iDeCo公式サイト 投資のリスクは長期・積立・分散投資で軽減できる!
iDeCo公式サイト iDeCoってなに?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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