更新日: 2022.07.03 年金

国民年金を少しでも増やしたい! 考えられる方法は?

執筆者 : 柘植輝

国民年金を少しでも増やしたい! 考えられる方法は?
自営業者など国民年金加入者のなかには、受け取れる年金を少しでも増やして、老後を安心して過ごせるようにしたいと考える方も多くいます。
 
そこで今回は、将来受け取れる国民年金を増やす方法について紹介します。
 
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

国民年金の支給額の決まり方

令和4年度の国民年金(老齢基礎年金)の支給額は、満額で年間77万7800円となっています。
 
国民年金は、20歳から60歳まで40年間(480月)加入することが義務づけられており、加入期間の保険料をすべて納付することで満額を受け取れます。保険料の未納のほか、全額または一部の納付免除を受けている期間がある場合、以下の計算式に基づいて減額された年金額を受け取ることになります。
 
図表1

出典:日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
 

国民年金の受給額を増やす方法

保険料の納付状況により国民年金の受給額が満額とならない場合や、将来の年金額を増額したい場合には、以下の方法で満額に近づけたり、受給額を増やしたりすることができます。
 

追納制度を利用して保険料を支払う

追納とは、過去に国民年金保険料の納付の免除や猶予、学生納付特例の承認を受けており、保険料を全額納めていない場合、その期間の保険料を後から納付できるという制度です。
 
追納によって年金額を満額に近づけることができますが、免除や猶予が適用された期間の翌年度から3年度以上前の保険料を追納する場合は、当時の保険料に一定の加算額を加えた金額を支払う必要があります。
 
図表2

出典:日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
 
また、追納ができるのは、追納の承認を受けた月の前10年以内の免除期間などの保険料に限られているため、検討する場合は最寄りの年金事務所で早めに申請の手続きを行うようにしてください。
 

付加保険料の納付と国民年金基金への加入

国民年金の第1号被保険者、および60歳以降で国民年金に任意加入している方は、付加年金、国民年金基金という上乗せ制度を利用できます。
 
付加年金は、毎月400円の付加保険料を国民年金保険料に上乗せして支払うことで、「200円×付加保険料納付月数」で計算された年額の付加年金が支給されるようになります。例えば、付加保険料を10年間支払うと、将来は年間2万4000円の付加年金が受け取れます。
 
国民年金基金は、国民年金の上乗せ部分として加入できる公的年金です。月額6万8000円を上限として自身のライフプランに応じて拠出する掛け金と、将来の給付の内容について決めることができます。
 
なお、付加年金と国民年金基金は、どちらか一方しか加入することができません。
 
付加年金については市区町村役場の国民年金窓口、または最寄りの年金事務所が申込先となります。国民年金基金の加入など詳細は、国民年金基金連合会へお問い合わせください。
 

60歳以降で任意加入する

国民年金では満額を受給できる480月の保険料納付済期間がない場合は、60歳から65歳未満の間であれば国民年金に任意加入をすることができます。
 
年金の繰上げ受給をしていない方、厚生年金に加入していない方といった条件があるほか、申し出があった月からの加入となり、過去の未納期間にさかのぼって加入することはできませんが、任意加入をして保険料を支払うことで、65歳から受け取れる国民年金を満額に近づけることが可能です。
 
任意加入は市区町村役場、または最寄りの年金事務所で申込手続きを行います。
 

厚生年金に加入する

厚生年金に加入している期間は、国民年金にも加入していることになります。
 
厚生年金は70歳まで加入できるため、60歳時点で国民年金を満額で受け取れる保険料納付済期間を満たしていない場合、厚生年金加入者として就労すれば、国民年金の加入期間が40年に達するまでは保険料の納付により受給額を増やすことができます。
 

受給開始時期を繰下げる

公的年金は原則65歳からの受給となりますが、66歳以降、最大75歳までの間で受給開始時期を繰下げることができます。
 
繰下げ受給の場合、1ヶ月ごとに年金額が0.7%の増額となるため、75歳まで繰下げると84%増額された年金を受け取れます。
 
繰下げを請求した後は取り消しができず、受給開始時期になるまで年金を受け取ることはできませんが、保険料の上乗せなどを行わずに年金額を増やせます。なお、繰下げ受給の申請先は最寄りの年金事務所、または街角の年金相談センターです。
 

国民年金の増やし方は自分に合った方法を選ぶべき

国民年金の受給額を増や方法はいくつかあり、それぞれ制度の内容が異なるため、保険料の納付状況や支出する保険料の負担額を考慮するなど、自分に合った方法を選ぶべきです。
 
将来の年金額について悩んだときは、ファイナンシャルプランナーなど年金に詳しい専門家へ相談してみてください。
 

出典

日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度

日本年金機構 付加保険料の納付のご案内

全国国民年金基金 国民年金基金とは

日本年金機構 任意加入

日本年金機構 年金の繰下げ受給
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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