更新日: 2022.07.07 年金

会社からボーナスが支給されたとき年金にどのような影響がある?

会社からボーナスが支給されたとき年金にどのような影響がある?
厚生年金保険料がボーナスからも引かれていることに気づき、これは年金額に影響するのだろうかと疑問に思う人もいるでしょう。ボーナスが支給されて年収が上がると、その分将来の年金額にも反映されます。
 
本記事では、ボーナスが年金額に与える影響を解説するとともに、ボーナスの有無によって年金額にどのくらいの差がつくのかをシミュレーションします。ボーナスが年金に与える影響を、具体的にイメージしてみてください。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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厚生年金保険料はボーナスからも徴収される

会社からボーナスが支給される際には、ボーナスの金額をもとに計算した厚生年金保険料が控除されます。つまり、ボーナスの支給額も厚生年金(報酬比例部分)の金額を算出する際の基礎となる平均標準報酬額の計算にカウントされるのです。
 
平均標準報酬額とは、平成15年4月以降の厚生年金保険加入期間各月の標準報酬月額(※1)と標準賞与額(※2)の合計額を、平成15年4月以降の加入期間の月数で割って求めた金額です。
 
厚生年金保険加入期間中に支給された賞与の額が多いほど標準報酬月額は大きくなり、支給される厚生年金の金額も大きくなります。


(※1)報酬月額(手当を含む1ヶ月の総支給額を一定幅で区分した金額)を保険料額表に当てはめて決定した金額

(※2)税引き前の賞与額から1000円未満を切り捨てた金額(上限150万円/1ヶ月)

なお、ボーナスから差し引かれる厚生年金保険料は、標準賞与額に厚生年金保険料率18.3%を掛けて算出しますが、負担は事業主との折半です。
 

ボーナス支給の有無による年金支給額の差

毎月の給与が同じ金額の場合、ボーナスの支給がある人とない人では老齢厚生年金の報酬比例部分の支給額にどの程度の差がつくのでしょうか。


・平成16年1月から厚生年金保険に加入
・加入期間40年間(480月)
・標準報酬月額:平均50万円

この条件を次の厚生年金の報酬比例部分の計算式に当てはめて、ボーナスがある場合とない場合の年金額(年額)を試算してみましょう。
 
厚生年金報酬比例部分の金額=平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以降の加入月数
 

■ボーナスの支給がない場合

平均標準報酬額50万円×5.481/1000×加入月数480月=約131万5000円

 

■年額100万円×40年間のボーナス支給があった場合

平均標準報酬額58万3000円×5.481/1000×加入月数480月=約153万4000円

 
比較すると、このケースではボーナスの有無によって年間の年金受給額に約20万円以上の差がつくことが分かります。
 

老齢年金をもらいながら働いている人はボーナス支給で年金が支給停止になる可能性がある

老齢年金をもらいながら働いている人の場合も、ボーナスが支給されるとその分が翌10月以降の年金額に反映されます。ただし、老齢年金受給者が厚生年金に加入している場合には「在職老齢年金」という制度が適用されるため注意しましょう。
 
在職老齢年金とは、老齢厚生年金の基本月額と総報酬月額相当額の合計が47万円を超えた場合に、年金の一部または全部が支給停止となる制度です。
 

■総報酬月額相当額

(当月の標準報酬月額)+(当月以前1年間の標準賞与額の総額)÷12ヶ月

 
総報酬月額相当額の計算時には過去1年間の賞与額もカウントするため、ボーナスが支給されると総報酬月額相当額が上がります。多額のボーナスが支給された場合などには、在職老齢年金の基準を上回り、年金が支給停止になる可能性があるのです。
 

ボーナスの支給で年金額が変わる

ボーナスが支給されると年金額の計算の基礎となる平均標準報酬額が上がるため、将来もらえる厚生年金(報酬比例部分)の金額も上がります。毎月の給与額が同じなら、ボーナスの支給がある人のほうが多くの年金額をもらえる仕組みです。
 
ただし、老齢年金をもらいながら働いている場合には、ボーナスの支給によって収入が在職老齢年金の基準を超え、年金が支給停止になるケースもあるため注意が必要です。
 

出典

日本年金機構 ボーナスからも厚生年金保険の保険料は徴収されていますが、それもこの金額の中に含まれているのですか。
日本年金機構 厚生年金保険料額表
日本年金機構 厚生年金保険の保険料
日本年金機構 は行 報酬比例部分
日本年金機構 在職老齢年金の計算方法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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