公的年金と民間の個人年金は何が違うの?

配信日: 2022.09.03

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公的年金と民間の個人年金は何が違うの?
医療の進歩や介護制度の充実などで、老後が長くなりました。老後が長くなったことで、家族と過ごす時間や趣味に使う時間も長くなり、楽しみが増えた人も多いと思います。それと同時に、コロナ禍や物価高の中で老後の生活に不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
 
老後の生活を支えてくれるのが公的年金制度や民間の個人年金です。どちらも老後の生活を支えてくれるものですが、それぞれ支える仕組みが違います。2つの違いを知ることは、老後の生活を不安に感じずに過ごせるヒントになるので、この機会に学んでおきましょう。
 
そこで本記事では、公的年金と民間の個人年金の違いについて解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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公的年金の種類

公的年金は、2階建ての構造です。国民年金を基礎にして、一部の人は厚生年金も受け取れるようになっています。国民年金も厚生年金も老後の生活で重要です。まずは、公的年金の種類について紹介します。
 

国民年金

国民年金は、20歳以上60歳未満の人は必ず加入する公的年金です。基礎年金とも言われています。学生や主婦、自営業の人も加入するので、公的年金の根幹と言えますね。基本的には65歳から年金を受け取ることができます。
 
注意したいのは、保険料納付です。国民年金保険料を滞納のままにしていると、その期間は「未納期間」として年金額に全く反映されません。保険料が納付されていないと、年金額が減ってしまったり、年金を受け取れなかったりすることもあります。
 
「追納」することもできるので、老後の年金を減らしたくない人は追納も検討してください。
 

厚生年金

厚生年金は、厚生年金保険に加入している会社員や公務員の人が受け取ることができる年金です。生年月日にもよりますが、基本的には65歳以上になると年金を受け取ることができます。厚生年金の保険料は、基本的には会社と折半する形で給料から天引きされています。国民年金と合わせて受給することが可能です。
 

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公的年金と個人年金の仕組みの違い

公的年金と民間の個人年金は老後に決められた年金額を受け取る点では同じですが、仕組みが違います。
 

公的年金制度の仕組み

公的年金は「支え合う仕組み」です。公的年金制度は、積立方式ではなく「賦課方式」となっています。現役世代が納付した保険料が、その時の高齢者の年金となります。そのため、現役世代の時に納めた保険料を自分のために積み立てているわけではないので、納めた保険料分の年金額を受け取れるかはわかりません。
 
しかし、賦課方式は急な景気変動に強いのでインフレなどに対応することができるメリットがあります。また、保険料の全てがその時の高齢者の年金となっているわけではなく、余った部分は年金積立金として積み立てています。
 
現役世代が高齢者になった時には、これまでの年金積立金がその時の現役世代の保険料と共に年金として支払われることになります。世代間の支え合いによって成り立っているのが公的年金だと言えますね。
 

民間の個人年金

個人年金は「自分で支える仕組み」です。民間の個人年金は公的年金制度とは異なり、自分のお金で支えるものになります。公的年金だけでは生活が難しいので、自分のお金で補塡する考え方です。
 
個人年金は、毎月もしくは毎年にあらかじめ決めておいた金額を積み立てます。そして、受取年齢に達すると決められた金額を決められた期間に受け取ることができる保険です。貯金と同じように感じますが、個人年金は貯金とは違ったメリットがあります。
 
まず、1つ目は貯金よりも金利が良いことです。現在の貯金はほとんど金利が付きませんが、個人年金は貯金よりも金利が良いので、将来的に同じ金額を積み立てた場合は個人年金のほうが多く受け取ることができます。
 
次に、保険料控除が使えます。個人年金は、年金保険料控除として年末調整や確定申告の際に利用できます。そのため、実質的には控除がある分、同じ額の積立をするよりも個人年金で積み立てたほうが多く積み立てることが可能です。もっとも、年金保険料控除を受けるには条件があるので注意してください。
 
個人年金は必ず入らなければいけないものではありませんが、公的年金だけでは不安だと感じている人は加入を検討することも良いかもしれません。このように、個人年金は自分で自分の生活を支えるための年金だと言えます。
 

まとめ

公的年金と民間の個人年金は、仕組みが違います。世代間で支え合う仕組みと自分で自分を支える仕組みです。そして、公的年金は日々の生活の支えとなり、個人年金は公的年金を補填する保険だと言えます。
 
公的年金制度は賦課方式だけでなく年金積立金によってカバーされているので、現役世代の人も過度に不安になる必要はありません。公的年金だけでは不安だと感じている人は、個人年金の加入や生活の見直しも検討しましょう。
 

出典

厚生労働省 教えて!公的年金制度 公的年金制度はどのような仕組みなの?
日本年金機構 公的年金制度の種類と加入する制度
厚生労働省 いっしょに検証!公的年金 年金の仕組みと将来 賦課方式と積立方式
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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