更新日: 2022.10.06 iDeCo(確定拠出年金)
「確定拠出年金」って何?メリットやデメリットとともに解説
確定拠出年金はうまくいけば老後の生活をより豊かにできるとともに、積み立てている間も税金上の利点があります。一方でデメリットも存在しますので、契約前によく検討する必要があります。
本記事では確定拠出年金の概要を説明した上で、メリットとデメリットを解説しています。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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確定拠出年金とは拠出額が確定した年金
確定拠出年金とは、拠出された掛け金を加入者が運用し、掛け金の運用結果に基づいた資金を年金として受け取る制度です。拠出額が確定していることから確定拠出年金といわれますが、給付額は運用の結果次第となります。
掛け金を加入者が勤務する企業の事業主が拠出する企業型と、加入者自身が拠出する個人型(iDeCo)の2種類があります。
企業型と個人型の違い
企業型と個人型では多くの違いがあります。
まず加入対象者ですが、個人型は近年範囲が拡大され、自営業者、厚生年金保険の被保険者、公務員、専業主婦(主夫)など、さまざまな人が加入可能です。一方の企業型は、勤務する企業が企業型確定拠出年金を導入していることが条件となります。
また、掛け金の支払いについてですが、企業型は企業が負担し、納付まで行ってくれます。一方の個人型は加入者自身が掛け金を負担し、口座振替などを自分で手続きしなければなりません。
なお、企業型の場合でも、企業が負担する分に追加して加入者自身が掛け金を上乗せする「マッチング拠出」という制度もあります。他には、金融機関の選択も、企業型は不可(企業が指定)、個人型は加入者の判断によるという違いもあります。
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確定拠出年金のメリット
確定拠出年金の企業型・個人型に共通するメリットとして、税金上の優遇と老後の資金確保が挙げられます。一つずつみていきましょう。
運用益が非課税
通常、株式や投資信託にてもうけた運用益については20.315%の税金が発生します。しかし、確定拠出年金で発生した運用益は全額非課税です。余計な支出を減らせるため、老後の資金準備がしやすいといえます。
拠出時に税負担が軽くなる
確定拠出年金では全ての掛け金が所得控除の対象となります。
企業型の場合はそもそも個人の所得としてみなされないため、税負担の対象外です。例えば、31万円の給与があるとすると、通常は31万円が課税対象となります。そこで1万円を確定拠出年金で積み立てていると、30万円が課税対象となるため、支払う税金が少なくてすみます。
また、個人型およびマッチング拠出を利用している場合は、確定申告や年末調整で税金の還付を受けることが可能です。
受取時に税負担が軽くなる
年金として受け取る際にも税額を軽減できます。受け取り方は一括と分割がありますが、一括の場合は退職金として扱われるため退職所得控除が、分割の場合は雑所得として公的年金等控除が適用されます。
老後の資金を確保できる
誰しも老後は安定した暮らしをしたいものですが、老後は公的年金だけで暮らせるとは限りません。確定拠出年金に加入することで、通常の公的年金にプラスして、退職後のお金を受け取ることができます。単純に収入が増えますので、より安定した生活を期待することができるでしょう。
確定拠出年金のデメリット
メリットの一方で、確定拠出年金には気を付けるべき点があります。ここでは3点解説していきます。
原則60歳まで引き出すことができない
確定拠出年金は、原則60歳まで引き出すことができません。どうしても引き出す必要がある場合は一定の要件を満たさなくてはならないのですが、その要件は厳しいものとなっています。確定拠出年金は60歳まで引き出せなくても問題がないお金で運用するのがよいでしょう。
元本割れのリスクがある
確定拠出年金は拠出した金額に対して、受け取る額が少なくなる可能性もあります。確定拠出年金は通常、定期預金、保険、投資信託で運用されます。定期預金や保険の場合は元本割れのリスクは少ないですが、元本投資信託はリスクが少なくありません。
投資信託では株式や債券に投資し、日々価格が上下しますので、受け取る額が拠出額よりも少なくなることもあるかもしれません。
企業型は運営管理機関を選ぶことができない
企業型の場合、勤務する企業が運営管理機関を選定するため、自分で選ぶことはできません。そのため、企業が提示した運用商品の中で、自身が購入したい商品がないこともありえます。
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計画的に自分にあった資産形成を行いましょう
確定拠出年金は税制上のメリットがあり、将来受け取る年金額を底上げすることができます。とはいえ、長期間引き出せず、元本割れのリスクも伴います。
確定拠出年金は資産形成の一手段であり、他にも選択肢は多々あります。自身のお金の状況を冷静に考え、自分に合った資産形成を行いましょう。
出典
厚生労働省 確定拠出年金の概要
日本証券業業界 いまさら聞けない!投資Q&A
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部