年金は最大どれだけ「おトク」に受け取れる? 繰下げ受給について解説

配信日: 2022.10.24

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年金は最大どれだけ「おトク」に受け取れる? 繰下げ受給について解説
老後の生活における貴重な収入源の一つとなるのが、「老齢基礎年金」です。受給できる年金額は、「少しでも多いほうがうれしい」と感じる人が多いのではないでしょうか?
 
受給できる年金額は、加入期間などによって決まりますが、受給時期を遅らせる「繰下げ受給」をすることで金額を増やせます。
 
そこで、今回は支給される年金額の計算方法と繰下げ受給した場合にどれだけ増額されるのか、詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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まずは年金をいくらもらえるか計算しよう!

まずは、自分がどのぐらいの年金が支給されるのかを計算してみましょう。
 
20~60歳までの加入期間に、年金保険料として支払った国民年金は、65歳になると老齢基礎年金として毎月支給されます。加入期間に滞りなく全額支払った人は、満額を受け取ることができ、満額がいくらになるのかは原則毎年見直される仕組みです。
 
2022年度の老齢基礎年金の満額は、年間77万7800円(月額6万4816円)となっています。
 
未納期間や一部、あるいは全額の免除期間がある場合は、満額からその分を差し引いた額が支給されます。計算式は以下のとおりです。
 
満額×(全額納付済み月数+全額免除月数×8分の4+4分の1納付済み月数×8分の5+半額納付済み月数×8分の6+4分の3納付済み月数×8分の7)÷480ヶ月
 
例えば、全加入期間のなかで1年間半額免除の期間があった場合、2022度の支給額を算出する計算式は以下となります。
 
77万7800円×(468ヶ月+12ヶ月×8分の6)÷480ヶ月
 
これによると、2022年度の年間の支給額は77万2938円(月額で6万4411円)です。
 

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繰下げ受給をすれば最大いくらまで増額できる?

老齢基礎年金の最大額は満額ですが、繰下げ受給をすれば、支給額を満額以上にできます。
 
繰下げ受給とは、年金を65歳で受け取らず、最長75歳まで受給時期を遅らせることです。繰下げ受給をすると、繰り下げた期間に応じて年金額が加算されます。
 
繰下げ期間は、66歳以降1ヶ月単位で設定可能です。例えば、66歳0ヶ月であれば加算額は8.4%、66歳1ヶ月であれば加算額は9.1%、70歳0ヶ月であれば加算額は42%といった具合になります。
 
仮に、満額受給できる人が70歳0ヶ月まで支給を遅らせた場合、42%増となるため、受給額は2022年度の段階で「77万7800円×1.42」となり年間110万4476円です。月額では9万2039円になります。
 
繰下げ受給の最長期間である75歳まで受給を遅らせた場合、加算額は84%です。そのため、もし2022年度の段階で満額受け取れる人が75歳まで支給を遅らせた場合、計算上の支給額は「77万7800円×1.84」となります。年間143万1152円、月額で11万9262円です。
 
繰下げ受給を希望する場合は、年金事務所や街角の年金センターで「繰下げ請求書」を提出しましょう。手続きを行った時点で増額率が決まります。
 
なお、繰下げ受給とは逆に、繰上げ受給で受給時期を60歳まで早めることも可能です。ただし、繰上げ受給をした場合は、支給額が繰上げ期間に応じて減額されます。
 

受給額を増やしたい人は繰下げ受給を検討しよう!

老齢基礎年金の受給額は、加入期間や免除期間などの有無によって決まります。
 
しかし、受給額は2022年度の場合、満額でも1ヶ月に換算すると6万4816円です。厚生年金に加入していない人の場合、それだけでは少し心もとない可能性があります。
 
もしも受給額を増やしたい場合は、繰下げ受給を検討してみてください。75歳まで受給時期を遅らせれば、受給額を2倍近くまで増やすことができます。
 

出典

日本年金機構 令和4年4月分からの年金額等について
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 年金の繰下げ受給
日本年金機構 66歳以後に老齢年金の受給を繰下げたいとき
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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