更新日: 2022.10.26 その他年金
50代は3割が加入している? 個人年金保険に加入している人はどれくらい?
そのような人に人気なのが、公的年金や企業年金に加えた、第3の年金である個人年金です。
そこで今回は、個人年金とはどのようなものなのか、実際にどれくらいの人が加入していて、保険料はいくらぐらいなのか、詳しく解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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個人年金保険とは
個人年金保険は、国民年金や厚生年金のような公的年金や企業年金とは別に、個人で積み立てる年金です。主なものとしては、各保険会社の個人年金保険やかんぽ生命の個人年金保険、年金型貯蓄ではないJAの年金共済、全労済の年金共済が挙げられます。
個人年金と公的年金とのもっとも大きな違いは、公的年金は加入が法律で義務付けられているのに対し、個人年金への加入は個人の意思に委ねられているということです。そのため、保険料や年金額、保障範囲などは各商品によって異なります。
個人年金にはメリットとデメリットがそれぞれあります。メリットとしてまず挙げられるのは、毎月安定して老後資金を積み立てできるということです。個人年金保険で支払った保険料は、払込期間が終了するまで引き出すことができません。そのため、自動的に老後資金を貯めることができます。
また、節税効果があるというのも大きなメリットです。個人年金の保険料は確定申告の際に生命保険料控除の対象となります。そのため、節税をしながら老後資金を貯めることができるというわけです。
一方、デメリットとして挙げられるのはインフレによる影響です。
インフレになると物価が上昇します。物価が上昇するとは、言い換えるとお金の価値が減少するということです。
仮に年金を受け取れるときに5%のインフレになっていたとしましょう。個人年金は固定金利のため、インフレになっていても受け取れる年金額は変わりません。ということは、受け取れる年金額が実質的に5%減ってしまうことになるというわけです。
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どれくらいの人が加入しているの?
公益財団法人生命保険文化センターが行った調査によると、令和3年(2021年)で個人年金の世帯加入率は24.3%です。およそ4世帯のうち1世帯が加入しているといえます。
ただし、この加入率は全年齢の世帯を含んだ数字です。そこで、世帯主が50歳以上の場合をみてみると、世帯主が50~54歳の世帯では31.3%、55~59歳の世帯では31.5%となっています。老後の資金について真剣に考え始めるようになる50代では、およそ3世帯に1世帯が個人年金に加入しているのです。
また、世帯年収別に見た場合では、世帯年収が多い方が加入率も高い傾向となっています。世帯年収700万~1000万円未満では31.6%、1000万円以上では43.2%です。
それでは 、個人年金だと実際にいくらくらいの年金を受け取ることができるのでしょうか?
同じく公益財団法人生命保険文化センターが行った調査では、令和3年(2021年)の世帯合計(世帯主と配偶者を合わせた額)の平均額は年間97.1万円でした。世帯主単位で見ると、平均額は82.7万円です。月あたり6~7万円程度を受け取っているという人が多いようです。
また、年間に支払う保険料の平均額は20.6万円となっています。月あたり1万7000円程度が相場だといえるでしょう。
老後資金が不安な人は個人年金を視野に入れよう!
50代以上の世帯ではおよそ3世帯のうちの1世帯が個人年金に加入しています。公的年金や企業年金だけで老後の収入が足りないという人は、個人年金を利用するのも1つの方法だといえるでしょう。
個人年金保険は、多くの保険会社などが販売しているので、気になる人はチェックしてみましょう。ただし、年金にはさまざまな商品があるため、各社の保険内容をしっかり比較検討することが大切です。
出典
公益財団法人生命保険文化センター 個人年金保険の加入状況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部