年金手帳とは違う年金証書。どんなときに使うもの?
配信日: 2022.10.30
そこで、年金手帳や年金証書がどのようなものなのかについて説明します。また、これらを失くしてしまったときに、どのように対処すればよいのかについても解説します。
大切な年金に関する書類ですから、きちんと理解しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年金手帳とは
年金手帳とは、年金に加入してからこれまで納付してきた年金保険料の記録が記載されている手帳です。特に、加入する年金が変更になった場合などの経緯も記録されます。
転職や退職の際に年金の加入区分が変わることが多いため、その記録が残ることが年金手帳の意味だといえるでしょう。ただ、令和4年(2022年)4月以降に年金に加入した人については、これまでの年金手帳に代わり「基礎年金番号通知書」が発行されます。
一方、すでに年金手帳を持っている人で、年金手帳をなくした場合は、年金手帳ではなく「基礎年金番号通知書」が発行されます。年金手帳を持っている人は、引き続き大切に保管しておく必要があります。
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年金証書とは
年金証書とは、年金を受給できる権利を証明するものとして交付される書類です。年金は、受給資格があれば自動的に給付されるものではなく、自分から請求しないと支給されません。この請求を行って、厚生労働大臣が権利を確認した上で支給決定をした際に交付されるのが年金証書です。
年金証書には、基礎年金番号が記載されています。また、年金の受給開始後、各種届出をするときにも必要となる場合がある重要な書類です。年金の受給開始年齢は原則として65歳ですが、自ら望めば受給開始年齢を早くしたり遅くしたりすることができます。
受給開始年齢を早めることを「繰上げ受給」と呼び、60歳まで早めることが可能です。ただし、この場合は受け取れる年金額は減らされ、減った年金額は一生変わりません。
一方、受給開始年齢を遅らせることを「繰下げ受給」と呼び、75歳まで遅らせることができます。この場合は受け取れる年金は増額され、受け取る年金額は一生そのままです。
このように、年金の受給開始年齢は個人によって異なり、年金証書が交付される時期も60歳から75歳まで幅があるということになります。
年金手帳や年金証書を紛失したときは
年金手帳を紛失した場合、現在では再発行してもらうことはできません。令和4年4月1日に年金手帳が廃止されたからです。代わりに基礎年金番号通知書を発行してもらえるので、年金事務所や市区町村窓口で申請しましょう。
一方、年金証書をなくしたときは再発行してもらえます。年金事務所、または近くの街角の年金相談センターで再交付を申請しましょう。国民年金を受けている人は、市区町村の国民年金窓口でも申請できます。
年金手帳も年金証書も大切に保管しよう
年金手帳も年金証書も、自分の年金記録や受給の権利を証明する大切な書類です。
現在は年金記録がオンラインで管理されていますが、基礎年金番号や住所、氏名など、重要な個人情報が記載されている書類です。できるだけ失くさないように気をつけましょう。
出典
日本年金機構 年金手帳を紛失したのですが、再発行はできますか。
日本年金機構 年金証書をなくしました。どうすればいいですか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部