更新日: 2022.10.28 その他年金

50代から個人年金保険に加入するのってどうなの? もしも加入するならチェックポイントは?

執筆者 : 中村将士

50代から個人年金保険に加入するのってどうなの? もしも加入するならチェックポイントは?
50代になって、個人年金保険に加入しようかと迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
個人年金保険に加入して、ムダになっては困りますね。
 
本記事では、50代で個人年金保険に加入するときのチェックポイントについて解説します。
中村将士

執筆者:中村将士(なかむら まさし)

新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

私がFP相談を行うとき、一番優先していることは「あなたが前向きになれるかどうか」です。セミナーを行うときに、大事にしていることは「楽しいかどうか」です。
 
ファイナンシャル・プランニングは、数字遊びであってはなりません。そこに「幸せ」や「前向きな気持ち」があって初めて価値があるものです。私は、そういった気持ちを何よりも大切に思っています。

個人年金保険の概要

個人年金保険は貯蓄型の保険です。保険料を一定期間に払い込み、契約時に定めた年齢に達したら年金を受け取れるというものです。将来、年金を受け取ることに特化した保険商品です。
 
個人年金保険には、「払込期間」「据置期間」「年金受取期間」があります。
 
払込期間は、年金の原資となる保険料を払い込む期間です。通常、この期間を10年以上とすることが多いようです。この期間に死亡した場合、死亡給付金は、既払込保険料相当額となります。
 
据置期間は、払込期間と年金受取期間をつなぐ期間です。保険料の払い込みはせず、原資を運用に回します。1~5年で設定することが多いようですが、契約年齢によっては設定できないこともあります。この期間に死亡した場合、死亡給付金は、保険料積立金(または既払込保険料)相当額となります。
 
年金受取期間は、契約時に定めた受け取り方法に従い、年金を受け取る期間です。
 
個人年金保険は、年金の受け取り方により「終身年金」「有期年金」「確定年金」に大別することができます。
 
終身年金の場合、被保険者が生存している間、年金を受け取ることができます。有期年金の場合、被保険者が生存している間の一定期間、年金を受け取ることができます。確定年金の場合、被保険者の生死にかかわらず、一定期間、年金を受け取ることができます。
 

加入するときのチェックポイント


 
個人年金保険に限った話ではありませんが、50代で個人年金保険に加入するとき、以下の点をチェックする必要があります。

・いくら払って、いくら受け取れるのか(受取率)
・いつ受け取れるのか

一般に、個人年金保険は、支払った額よりも受け取れる年金額の方が多くなるように設計されています。保険会社が販売している個人年金保険に「確定年金」「保証期間付終身(有期)年金」が多いのは、そのことを保証するためです。
 
払込期間中に死亡した場合であっても、死亡給付金は既払込保険料相当額ですので、基本的には損をしない設計になっています。支払った額に対する受取金額の割合を「受取率(返戻率)」といいます。保険商品同士の比較は、受取率を参考にするのもよいでしょう。
 
先述のとおり、個人年金保険には払込期間があります。払込期間は、ほとんどの個人年金保険が10年以上としています。中にはこの期間を20年以上としている商品もあります。つまり、50代で個人年金保険に加入した場合、払込期間が10年なら60代以降、20年なら70代以降に年金を受け取るということになります。
 
払込期間中に解約をした場合は、解約返戻金が既払込保険料を下回ることがありますので、途中で解約することは、選択肢から外しておいた方が良いでしょう。あくまで受取開始の年齢が何歳になるのかを、考慮するべきです。
 

まとめ

本記事では、個人年金保険の概要を解説した上で、50代で個人年金保険に加入するときのチェックポイントについて、解説しました。ポイントは、以下の2点です。

・いくら払って、いくら受け取れるのか(受取率)
・いつ受け取れるのか

根本的なところでは、何のために個人年金保険に加入するか、その目的をはっきりとさせておくべきでしょう。目的がはっきりしていれば、チェックポイントもおのずから見えてくるのではないでしょうか。
 
 
執筆者:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

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