更新日: 2022.10.28 その他年金

転職したら年金はどうなる? 事前に知っておきたい手続き方法

転職したら年金はどうなる? 事前に知っておきたい手続き方法
転職を検討していたり、もう転職先が決まっていたりする状況で、「そういえば年金って何か手続きが必要なの?」と疑問に思う人も少なくないでしょう。「すぐに対応しなくても大丈夫」と、手続きをしないでいると損してしまう可能性もあります。
 
この記事では、転職時の年金に関する手続き方法について解説します。

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転職後のキャリアごとに異なる手続き方法

年金の手続き方法は、転職後のキャリアによって異なります。ここでは4つのケース別に説明します。
 

すぐに別の会社で働くケース

退職した翌日から別の会社で働くケースでは、継続して厚生年金保険に加入することになります。基本的に手続きは会社がやってくれるので、自分で手続きする必要はありません。
 
公的年金とは別に、企業型確定拠出年金や確定給付企業年金などの企業年金制度がある会社もあります。企業年金は「企業年金ポータビリティ制度」によって、積み立ててきた年金の原資を転職先に持ち運ぶことができます。
 
もし転職先の退職金制度が異なりポータビリティができない場合は、企業年金連合会や個人型確定拠出年金(iDeCo)に移して、将来は年金として受け取ることが可能です。
 

次の就職まで期間が空くケース

退職してから次の就職までの期間は、基本的に国民年金の第1号被保険者として加入が必要です。退職日の翌日から14日以内に、住所地の市区役所または町村役場で加入手続きを行います。
 
退職した日の翌日に厚生年金の被保険者資格を喪失することとなっており、国民年金保険料は資格喪失日が属する月の前月分まで納める必要があります。退職日・再就職日の関係ごとの、国民年金保険料の納付パターンは図表1のとおりです。
 
図表1

退職日 再就職日 必要となる国民年金保険料
3月31日 5月1日 4月分
3月31日 4月16日 不要
3月15日 4月16日 3月分
※給与計算の締切日によっては給与から控除される可能性もあり

 
例えば、3月31日に退職し、5月1日に再就職する場合は4月分の保険料は自分で納める必要があります。しかし、3月31日に退職して4月中に再就職した場合は、4月分の保険料を納付する必要はありません。
 

退職後は自営業者として働くケース

自営業者やフリーランスに転身する場合も、第1号被保険者として加入する手続きが必要になります。手続き方法や納付保険料については、「次の就職まで期間が空くケース」と同様です。
 

専業主婦(夫)になるケース

会社員や公務員など第2号被保険者の配偶者の扶養に入る場合は、配偶者の勤務先で被扶養者として登録してもらう必要があります。もしパートやアルバイトで年間収入が130万円以上になると被扶養者を外れてしまい、自分で保険料を負担することになります。
 
なお配偶者が第1号被保険者の場合は、自身も第1号被保険者となるので国民年金への加入手続きが必要になります。
 

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手続きしないとどうなる?

国民年金への加入手続きをしていなければ、その分、もらえる年金額が減ってしまいます。年金額は下記の計算式のとおり、保険料納付月数で受給額が決まるためです。
 
77万7800円×(「保険料納付済月数」+「全額免除月数」×4/8+「4分の1納付月数」×5/8+「半額納付月数」×6/8+「4分の3納付月数」×7/8)÷(40年×12月)
 
例えば40年の納付期間のうち35年しか納付しなければ、受取年金額は満額の約87%の金額しかもらえないことになります。
 
77万7800円×420月÷480月=68万575円
 

まとめ


 
転職して国民年金の第1号被保険者となる場合は、忘れずに加入手続きを行いましょう。もし手続きが遅れると保険料納付月数が減って、将来の受取年金額も減額されてしまいます。
 
フリーランスや専業主婦(夫)になる人は、会社員のように厚生年金保険がないため、個人型確定拠出年金(iDeCo)への加入を検討しましょう。自営業の人はiDeCoの他に、国民年金基金という上乗せ制度にも加入できます。厚生年金保険がない分、私的年金で老後生活に備えておくことが大切です。
 

出典

日本年金機構 会社を退職した時の国民年金の手続き
日本年金機構 月の途中で入社したときや、退職したときは、厚生年金保険の保険料はどのようになりますか。
日本年金機構 従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き
日本年金機構 老齢年金ガイド(令和4年度版)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部