更新日: 2022.11.10 その他年金
「年金をもらい忘れていた!」今から申請しても受け取れますか?
しかし、請求の手続きが必要であることや、受取のタイミングが人によって異なることなどもあり、受け取れる権利があるにもかかわらず年金をもらい忘れてしまう場合もあるでしょう。
そこで、この記事では、年金をもらい忘れていた場合、その後の申請で受け取れるかについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ファイナンシャル・プランナー
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サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。
年金はもらい忘れていても受け取れる?
結論からいうと、年金はもらい忘れていても、その後に請求すれば受け取ることは可能です。ただし、年金の受取には「5年」という時効があるため、請求するタイミングには十分に気を付けなければなりません。
そもそも、基本として、年金を受け取るためには年金請求書の提出が必要です。年金の受給権を持っている人には、受給開始年齢になる3ヶ月前に年金請求書が送付されるため、送られてきた請求書に必要事項を記入して添付書類とともに年金事務所へ提出しなければなりません。年金請求書を提出できるのは、受給開始年齢の誕生日の前日以降です。
一方、提出期限については、時効が注意すべきポイントとなります。年金を受ける権利が発生してから5年を経過した分は時効によって受け取れなくなる場合があるからです。
・年金を受ける権利が発生してから5年が過ぎていても受け取れる場合も
年金の時効は法律で5年と定められています。時効で消滅してしまった年金を受け取りたい場合には、時効になる前に請求できなかった理由を書面にして申立てを行います。
また、年金時効特例法の制定に伴う厚生年金保険法及び国民年金法の一部改正により、平成19年7月7日以降に受給権が発生した年金の支分権は、5年を経過しても自動的に消滅せず、国が個別に時効を援用することによって、時効消滅することとなりました。
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年金請求書の提出を忘れた場合の年金の支給は? 請求手続きはどのように行えばよい?
先述のとおり、原則として請求手続きを行っていない人には年金は支給されません。例えば、本人は65歳から年金を受け取るつもりでいても、65歳3ヶ月になるまで手続きをし忘れていた場合には、請求していなかった3ヶ月間の年金の支給は停止されます。そのため、年金請求書の提出を済ませていないことに気付いたら、できる限り早く年金請求書を提出することが必要です。
特に、時効の5年を超えそうな人は、本来受け取れる年金が受け取れないという事態を防ぐためにも、早急に手続きを行うことが求められます。
ただし、遅れて手続きを行う場合には、使用する請求書に注意しなければなりません。受給開始年齢になる3ヶ月前に送られてくるはがき形式の年金請求書は、66歳以後に65歳からの年金を受け取るとき、提出期限から1年を超えると使用できなくなるからです。
提出期限から1年を超えて請求する場合には、別に用意されている所定の年金請求書を使って手続きを行う必要があります。提出が遅れたときに使用する老齢基礎・厚生年金請求書は、年金事務所や街角の年金相談センターなどで入手可能です。
年金をもらい忘れていてもあきらめずに請求を!
年金は老後の生活を支える大事なお金です。年金をしっかり受け取りたいのであれば、年金を受ける権利が発生したら早めに請求手続きを行うことが必要となります。ただし、年金をもらい忘れていても、時効を過ぎていなければさかのぼって年金を請求することは可能です。そのため、年金をもらい忘れていたことに気付いたら、あきらめずに手続きを行いましょう。
出典
日本年金機構 年金の時効
日本年金機構 老齢年金ガイド 令和4年度版
日本年金機構 Q.65歳になり「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」が送られてきましたが提出期限を過ぎてしまいました。どうすればいいですか。
日本年金機構 老齢年金の請求手続き
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー