更新日: 2022.11.16 その他年金
年金の仕組みとは?どうやって年金は準備されているの?
また、年金は支払った金額が将来的に受け取れる年金額に影響しますが、国民年金だけに加入している個人事業主に比べ、国民年金と厚生年金に加入しそれぞれ保険料を納めている会社員では、会社員の方が受け取れる年金額は大きいのです。
本記事では年金の仕組みや、どうやって年金が準備されているかについて解説するので参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年金制度は世代間での支え合いで成り立っている
日本では20歳以上60歳未満の人が基礎年金ともいわれる「国民年金」に加入する「国民皆年金制度」があり、会社員や公務員らはこれに加えて「厚生年金」にも加入し、年金保険料を納めています。日本の年金制度は現役世代が納めた年金保険料、年金積立金・税金などを財源とし、受給世代に年金を支給する「賦課方式」が特徴といえます。
受け取りの際、国民年金は老齢基礎年金、厚生年金は老齢厚生年金と呼ばれています。
国民年金への加入は原則として義務になっているので、老齢基礎年金は日本に住むほぼすべての人が対象です。一方で、老齢厚生年金は厚生年金に加入していたということが条件になっているため、過去に厚生年金に加入をして保険料を支払っている必要があります。
高齢者世代も現役時代には年金保険料を納めて当時の高齢者を支えていました。自分たちが高齢者世代になった際には、その時代の現役世代が納める年金保険料等で賄われた年金を受け取っているのです。
このように現役世代時には高齢者世代を支えて、自分が高齢者世代になったら現役世代に支えてもらう世代間での支え合いによって公的年金制度は成り立っています。
老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給資格
老齢基礎年金と老齢厚生年金は必ず受給ができるわけではなく、一定の受給資格期間がなければ受給できません。老齢基礎年金は「保険料納付期間」と「保険料免除期間」を合算した受給資格期間が10年以上であれば、一般的には65歳から年金受給ができます。
老齢厚生年金は老齢基礎年金を受け取れる資格を持っているのが前提条件であり、厚生年金への加入期間があれば標準報酬月額や加入期間などに応じた金額が支給されます。厚生年金への加入期間がないケースでは老齢厚生年金は支給対象外です。
老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給額
「老齢基礎年金」の受給額は満20歳以上60歳未満の全期間で国民年金保険料満額を納めていれば、令和4年度であれば月額6万4816円で年額77万7792円になっています。老齢基礎年金は毎年国から支給額に関する発表があり、受給できる金額が毎年少しずつ変化するのが特徴です。
一方の「老齢厚生年金」は老齢基礎年金のように受給額が定められておらず、標準報酬月額から割り出された厚生年金保険料をどれだけ納付したか・どれだけの期間にわたって厚生年金に加入していたかによって受給額が変わります。基本的には納付した金額が多くて、納付していた期間が長くなれば老齢厚生年金の受給額は多くなるでしょう。
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まとめ
老齢基礎年金も老齢厚生年金も現役世代が高齢者を支える賦課制度を脈々と続けてきたことによって成り立っていて、現役世代が納めた年金保険料や年金積立金・税金によって高齢者世代の年金は支払われています。また、現役世代も、働いている間は年金保険料を支払っていますが、将来は自分たちがその時代の現役世代に支えてもらう立場になるでしょう。
出典
日本年金機構 令和4年4月分からの年金額等について
日本年金機構 老齢年金
厚生労働省 教えて!公的年金制度 公的年金制度はどのような仕組みなの?
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部