更新日: 2022.11.17 年金

老後資金を増やしたい!受給を「3年」遅らせると、年金額はどれくらい増える?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 高橋庸夫

老後資金を増やしたい!受給を「3年」遅らせると、年金額はどれくらい増える?
老齢基礎年金や老齢厚生年金を65歳で受け取らず、66歳以降で繰下げ受給することで増額した年金を受け取れます。老後資金を増やすための方法の一つといえるでしょう。
 
この記事では、年金の受給を3年遅らせた場合に年金額がどのくらい増えるのかを試算します。また、併せて知っておきたい注意点も解説しますので参考にしてください。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

68歳からの受給で年金額はどのくらい増えるのか

年金は65歳から受け取れますが、支給開始年齢を66歳以降75歳までの間で繰り下げて受給することも可能です。その場合、1ヶ月繰り下げるごとに0.7%ずつ増額されます。つまり、年金の受給を3年遅らせて68歳から受け取ることにした場合には、0.7%×36ヶ月=25.2%増額できるわけです。令和4年度の老齢基礎年金の満額(年額)は77万7800円です。
 
仮に令和4年度の金額で計算してみると、20歳から60際までの40年間の保険料をすべて納めた人が68歳から繰下げ受給をした場合には、77万7800円×125.2%で、約97万3800円に増額されます。
 
老齢基礎年金と老齢厚生年金それぞれについてこの割合で増額され、増額は生涯続きます。なお、年金の繰り上げについては原則として老齢基礎年金と老齢厚生年金は同時に請求する必要がありますが、繰り下げについては同時に行う必要はなく、どちらか一方のみを繰り下げることも可能です。
 

年金の繰下げ受給をする際の3つの注意点

繰下げ受給をする際の注意点を3つ解説します。
 

・手続きのタイミング

年金の繰下げ受給は、手続きを行った時点で増額率が決まりますので、手続きをする時期には注意しましょう。
 

・加給年金との関係性

厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある人で老齢厚生年金の受給権を得た時点で(65歳に到達した時点)、生計維持など一定要件を満たす65歳未満の配偶者や子がいる場合には、老齢厚生年金に加給年金が加算されます。
 
ただし、これはあくまで老齢厚生年金に加算されるものですので、老齢厚生年金の繰り下げ待機期間中は受け取ることができず、増額もされません。年下の配偶者がいる、幼い子どもがいる人で加給年金の条件に当てはまる人は、加給年金額も含めてメリットの多いほうを選ぶことも大事です。老齢基礎年金だけを繰り下げるのも手です。
 

・年金収入にかかる税金

年金収入は雑所得に該当し、課税対象です。繰下げ受給によって受け取る年金額が増えると、所得税などの負担が増す可能性があります。
 

年金の繰下げ受給を検討しても良い人

年金の繰り上げ・繰り下げは個人の自由ですが、まず繰下げ受給が向いているのは、満額がもらえそうにない、老齢基礎年金しかないなど、老後の年金額自体が少ない人です。
 
次に、公的年金以外の収入があり、待機期間中の生活費に困らない人も繰り下げを検討できるでしょう。代表例として65歳以降も現役で働いている人や貯金が十分にある人などです。公的年金の上乗せとして私的年金に加入している人も多少の余裕は生まれるはずです。
 

繰り下げた場合の年金額見込みは自身で試算できる


 
毎年誕生日月に送付される「ねんきん定期便」には必ず目を通しておきましょう。50歳未満の人にはこれまでの加入実績に応じた年金額が、50歳以上の人には年金見込額が記載されています。
 
増額率などは今後変更になる可能性もありますが、いったん現状の計算式を当てはめれば、繰下げ受給をした場合の年金額見込みを試算できますので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
 

出典

日本年金機構 年金の繰下げ受給
日本年金機構 老齢年金ガイド令和4年度版
日本年金機構 年金の繰上げ受給
国税庁 高齢者と税(年金と税)
日本年金機構 大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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