更新日: 2022.12.14 その他年金

元が取れるのは「87歳」!? 年金を「75歳」まで繰り下げるメリットはあるのかを確認

執筆者 : 北川真大

元が取れるのは「87歳」!? 年金を「75歳」まで繰り下げるメリットはあるのかを確認
2022年4月に、年金の繰下げ受給の上限年齢が70歳から75歳まで引き上げられました。これまでは繰り下げによる受給金額の増額は最大42%でしたが、引き上げ後は最大84%になっています。
 
では、年金は75歳まで繰り下げて84%増額させたほうがよいのでしょうか。
 
本記事では、年金を75歳まで繰り下げるメリットがあるのかを解説します。

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北川真大

執筆者:北川真大(きたがわ まさひろ)

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平均寿命で亡くなると仮定すればメリットは少ない

年金を75歳まで繰り下げて受け取れる年金額を1.84倍に増やしたとしても、平均寿命で亡くなってしまえば、繰り下げない場合と比べてトータルで受け取れる年金額に大差はありません。
 
厚生労働省の令和3年簡易生命表の資料によると、平均寿命は男性が81.47歳、女性は87.57歳です。仮に75歳まで繰り下げたとすると、繰り下げた10年間は年金が受け取れないため、男性は約6年分、女性は約12. 5年分しか年金を受け取れないことになります。
 
65歳から年金を受け取る場合と比べて、受け取れる年金額の差は以下のとおりです。ここでは、繰り下げなしで受け取れる1年間の年金を1として計算します。

<男性(平均寿命81.47歳)>

繰り下げなし:1×16.47≒約16.5(年分)
75歳まで繰り下げ:1.84×6.47≒約12(年分)

<女性(平均寿命87.57歳)>

繰り下げなし:1×22.57≒22.5(年分)
75歳まで繰り下げ:1.84×12.57≒23(年分)

男性は、繰り下げないほうが約4.5年分多く年金を受け取れます。女性は平均寿命が長いため繰り下げたほうが多くなりますが、差は半年分に過ぎません。
 

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75歳まで繰り下げて元がとれるのは87歳以降

75歳まで繰り下げた場合、何歳まで生きていれば繰り下げない場合と比べて元が取れる(受取総額が多くなる)のでしょうか。
 
計算すると以下のとおり、87歳まで生きれば繰下げ受給のほうが受取総額は多くなります。

<男女:87歳まで生きた場合>

繰り下げなし:1×22=22(年分)
75歳まで繰り下げ:1.84×12=22.08(年分)

 

長生きできれば繰下げ受給のメリットを見いだせる

75歳までの繰下げ受給は、87歳以降まで長生きできればメリットはありますが、年齢を重ねるとともに身体が衰える傾向にあります。
 
厚生労働省によると、2019年の健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されない期間)は男性72.68歳、女性75.38歳です。75歳まで繰り下げていたら、健康なうちに年金を受け取れない可能性があります。
 
繰下げ受給は66歳以降、1ヶ月単位で繰り下げ期間を変えられます。繰り下げる年齢の上限にこだわるのではなく、平均寿命や健康寿命も考えて柔軟に調整するほうがよいのかもしれません。
 

出典

日本年金機構 年金の繰下げ受給
厚生労働省 令和3年簡易生命表の概況
厚生労働省 平均寿命と健康寿命
 
執筆者:北川真大
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