更新日: 2022.12.22 国民年金

「私は絶対に『60歳』で年金を受け取ります」払い損回避のための選択が「81歳以降は損」になるケースもある?

「私は絶対に『60歳』で年金を受け取ります」払い損回避のための選択が「81歳以降は損」になるケースもある?
年金保険料を納めるのは国民の義務ではあるものの「払い損になってしまうのは嫌だ」と思う人も多いでしょう。そのため「60歳から年金を受給しよう」と決めている人もいるかもしれません。
 
しかし、年金の繰上げ受給にはメリットとデメリットの両方があることをしっかり把握しておくことが大切です。
 
今回は、年金が払い損になるケースや繰上げ受給のメリットとデメリット、繰上げ受給を申請する際の注意点について詳しく解説します。

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年金が“払い損”になるケースとは

まず、年金が“払い損”になってしまうケースについて解説します。国民年金の場合、令和4年度の年金保険料は月額1万6590円、老齢基礎年金の支給額は満額で年間77万7800円、月額で6万4816円です。
 
仮に令和4年度の保険料をこれまでに40年間納めていた場合、総額は「1万6590円×480ヶ月」で796万3200円です。老齢基礎年金は10年と4ヶ月目で803万7184円となるので、それ以降は納めた金額以上の年金を受け取れる計算になります。65歳から受給する場合、75歳と4ヶ月目より前に死亡してしまうと、年金の払い損になるといえるでしょう。
 
年金の繰上げ受給を選択すると、65歳より前に年金を受け取ることができます。ただし、その場合には受け取れる年金額が減額されるので注意が必要です。
 
仮に昭和37年4月2日以降生まれの人が60歳までの繰上げ受給を選択した場合、減額率は最大24%です。先述の満額受け取れるケースだと、受給額は月当たり4万9260円になります。この場合、受給額が納めた保険料である796万3200円を超えるのは13年と6ヶ月目、年齢でいうと73歳と6ヶ月目です。それ以前に死亡してしまった場合、“年金の払い損”になってしまいます。
 

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繰上げ受給は“長生きするほど損”になる

年金の繰上げ受給を選択すれば、通常の受給をする場合よりも少し早く年金の払い損を回避できます。これは「繰上げ受給のメリット」です。とはいうものの、繰上げ受給にはデメリットもあることを忘れてはなりません。「繰上げ受給のデメリット」は、長生きすればするほど、通常の受給をしている人との受給額の差が広がっていくということです。
 
先述したケースだと、60歳まで繰上げ受給をした人は65歳の段階で既に297万6000円の年金を受給できます。しかし、その後は65歳から受給した人よりも受給額が毎月1万5556円少ないため、81歳になったときに「受給総額が逆転」します。
 
そして、それ以降は通常の受給をした人との受給額の差はどんどん広がっていきます。仮に「90歳まで年金を受給した場合」、繰上げ受給をした人の受給総額は「1773万3600円」、通常の受給を選択した人の受給総額は「1944万4800円」です。「約171万円の差」が出てしまうのです。
 

繰上げ受給は一度申請したら取り消せない!

繰上げ受給を申請する場合には気を付けておくべきポイントがあります。それは、繰上げ受給申請後に受給権が発生したら、もう繰上げ受給を取り消すことはできないということです。
 
また、繰上げ受給を申請したことで決定した減額率は、一生変わりません。そのため、申請前にはしっかりと申請後の受給金額を試算しておくことが大切です。
 

繰上げ受給を申請するかどうかはよく考えよう!

繰上げ受給を申請すると、通常の受給をした場合よりも年金の払い損を回避できます。とはいうものの、繰上げ受給をした人は81歳以降、通常の受給を選んだ人よりも損をしてしまいます。繰上げ受給申請後に受給権が発生するともう繰上げ受給を取り消すことはできません。
 
申請する場合にはメリットとデメリットについてしっかり比較検討することが大切です。
 

出典

日本年金機構 国民年金の保険料
日本年金機構 令和4年4月分からの年金額等について
日本年金機構 年金の繰上げ受給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部