更新日: 2022.12.27 国民年金
国民年金保険料は「早割・前納」でいくらお得になる?
※なお、保険料は毎年度変わります。以降の説明は、令和4年度の国民年金保険料を基にしています。
執筆者:柳沢俊宏(やなぎざわ としひろ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、ワイゼットFPオフィス代表
国民年金保険料の早割
国民年金保険料の納付期限は翌月末です。しかし、当月末に口座振替する「早割」という制度を利用することで、納付額が月50円(年間600円)お得になります。なお、現金納付の場合は、当月末までに納付しても「早割」の適用はありません。
確かにお得にはなりますが、割引額が「月50円」ではメリットはさほど大きくありません。そこで、利用を考えたいのが次に紹介する「前納」制度です。
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国民年金保険料の前納
国民年金保険料をまとめて事前に納付する「前納」制度を利用すれば、早割よりも多くの割引額が適用されます。前納制度は、「6ヶ月前納」「1年前納」「2年前納」の3つがあり、期間が長くなるほど割引額が多くなります。なお、前納は「現金納付」もできますが、「口座振替」の方が割引額は多いです。
6ヶ月前納
6ヶ月前納は、4月~9月分を4月末に前納するものと、10月~翌年3月分を10月末に前納するものがあります。現金で毎月納付の場合9万9540円のところ、口座振替で前納の場合9万8410円と6ヶ月で「1130円割引」になります。
1年前納
1年前納は、4月~翌年3月分を4月末に前納します。現金で毎月納付の場合19万9080円のところ、口座振替で前納の場合19万4910円と1年で「4170円割引」になります。
2年前納
2年前納は、4月~翌々年3月分を4月末に前納します。現金で毎月納付の場合39万7320円のところ、口座振替で前納の場合38万1530円と2年で「1万5790円割引」になります。
申し込み方法
申し込みは、年金事務所窓口や日本年金機構ホームページにある「口座振替申出書」に必要な事項を記入・押印(金融機関への届出印)し、年金事務所または口座振替を行う口座のある金融機関へ提出する方法で行います。また、以下のように提出期限がありますので、ご注意ください。
●6ヶ月前納(4月から9月分) 2月末まで
●6ヶ月前納(10月から翌年3月分) 8月末まで
●1年前納(4月から翌年3月分) 2月末まで
●2年前納(4月から翌々年3月分) 2月末まで
クレジットカード納付でポイントを貯めることも
また、国民年金保険料はクレジットカードによる納付も可能です。この場合、クレジットカードのポイントが貯まるのでその分お得になります。なお、国民年金保険料の納付ではポイントが付与されないクレジットカードもありますので、各カード会社で事前に確認をすることをおすすめします。
お財布と相談し、賢く納付
国民年金保険料の「前納」制度はお得な制度ですが、まとまった資金が必要になることも事実です。資金に余裕のある方は、「前納」制度を活用し、賢く納付を行ってみてはいかがでしょうか。長い目で見れば、大きな節約につながるでしょう。
出典
日本年金機構 国民年金保険料の納付は口座振替での前納・早割が便利でお得です!
執筆者:柳沢俊宏
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、ワイゼットFPオフィス代表