更新日: 2023.02.03 国民年金

国民年金保険料の前納は「クレジットカード」だと「1万8367円」お得になるって本当? その理由を解説

国民年金保険料の前納は「クレジットカード」だと「1万8367円」お得になるって本当? その理由を解説
国民年金の保険料支払いは国民の義務です。必ず支払わなければならないのなら、お得に支払いたい、損をしたくないと思うのではないでしょうか。
 
本記事では国民年金保険料のクレジットカードによる前納について、注意点もあわせて解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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国民年金保険料の前納はクレジットカード払いが得

国民年金保険料を前納する方法にはクレジットカード払いのほかに口座振替と現金払いがありますが、結論を先にいうとクレジットカードが最もお得な支払い方法です。
 
国民年金の前納とは、一定期間の保険料を前もって納めると保険料が割引になる制度です。割引率は、支払方法や支払期間によって異なります。その中でもなぜクレジットカード払いがお得といえるのか、詳しく解説していきます。
 

国民年金保険料の前納期間と支払い方法

国民年金保険料の前納の「支払方法」と「前納できる期間」には、それぞれ3つのパターンがあります。令和4年度の前納額は図表1、2のとおりです。また、日本年金機構「国民年金保険料の「2年前納」制度」によると、前納せずに毎月納めた場合の金額は「(令和4年度保険料1万6590円×12ヶ月)+(令和5年度保険料1万6520円×12ヶ月)=39万7320円」です。
 
図表1
【口座振替による保険料額と割引額】

6ヶ月前納 1年前納 2年前納
令和4年度 9万8410円
(1130円)
19万4910円
(4170円)
38万1530円
(1万5790円)

( )は毎月納める場合と比較した割引額です。
出典:日本年金機構「国民年金保険料の『2年前納」制度』より著者作成
 
図表2
【現金およびクレジットカード納付による保険料額と割引額】

6ヶ月前納 1年前納 2年前納
令和4年度 9万8730円
(810円)
19万5550円
(3530円)
38万2780円
(1万4540円)

( )は毎月納める場合と比較した割引額です。
出典:日本年金機構「国民年金保険料の『2年前納」制度』より著者作成
 
割引額のみをみると、正確には図表1のとおり口座振替が最も割引額が高いのがわかります。ではなぜ、クレジットカード払いが最も得なのでしょうか。2年前納を例に1%還元のクレジットカードで支払うと、どの程度お得になるのか実際に計算してみましょう。
 

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国民年金保険料の2年前納をクレジットカード払いしたときのシミュレーション

例えば2年分の保険料を1%還元のクレジットカードで前納した場合、以下のとおりとなります。
 
実質的な支払額
・38万2780円-3827P=37万8953円
 
実質的な総割引額
・割引額1万4540円+還元ポイント3827P=1万8367円
 
図表3

口座振替 現金・クレジットカード
2年前納 38万1530円(1万5790円割引) 38万2780円(1万4540円割引)

出典:日本年金機構「国民年金保険料の『2年前納』制度」より著者作成
 
このように口座振替の1万1579円割引と、クレジットカードのポイント還元を合わせた割引額の1万8367円では、クレジットカード払いの割引額が高いといえます。
 

国民年金の保険料をクレジットカードで前納する方法

国民年金保険料の前納方法をクレジットカード払いに変更する場合「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」を居住地の年金事務所に提出します。なお、郵送による手続きも可能です。また、「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」は年金事務所で受け取るか、インターネットでダウンロードもできます。
 

手続きに必要なもの

手続きに必要なものは以下のとおりです。

●国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書
●基礎年金番号通知書または年金手帳などの基礎年金番号がわかる書類
●利用するクレジットカード
●(被保険者とクレジットカード名義人が異なる場合)国民年金保険料クレジットカード納付に関する同意書

 

国民年金前納のクレジットカード払いの注意点

国民年金の前納をクレジットカード払いするとお得ですが、注意点もあります。よく理解してから国民年金を前納しましょう。
 

申込期限

国民年金前納のクレジットカード払いは申込期限があり、図表4のとおりです。
 
図表4

前納期間 手続き期限 振替日
2年前納 2月末まで 5月1日
1年前納 2月末まで 5月1日
6ヶ月前納 4月分~9月分は2月末まで
10月分~翌3月分は8月末まで
5月1日
10月31日

出典:日本年金機構「クレジットカードでのお支払い」より著者作成
 
期限を過ぎてしまうと次の年の分まで前納ができなくなってしまうため注意しましょう。また、手続きには2ヶ月程度かかるため、前納をすると決めたら早めに手続きを済ませると安心です。
 

国民年金払いが対象外になっているかどうか確認する

契約中のクレジットカードが国民年金の支払いに利用できるか確認しましょう。主な項目は以下のとおりです。

●国民年金の支払いが対象外となっているカードではないか
●国民年金の支払いではポイント還元率が普段よりも下がってしまうカードではないか
●契約中のクレジットカードの利用限度額をオーバーしてしまわないか
●カードの有効期限は切れていないか

国民年金の前納がクレジットカードでスムーズにできるように、事前にカード会社に確認しましょう。
 

まとめ

国民年金保険料の前納で最もお得な方法は、2年前納でのクレジットカード払いです。
 
なお、国民年金保険料を前納して割引を受けても、将来受け取る年金額に影響はないため、安心してください。手元の資金に余裕がある場合はクレジットカード払いで納付しておくと、払い忘れもなく、お得に納付できます。検討してみるのもよいのではないでしょうか。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書
日本年金機構 国民年金保険料クレジットカード納付に関する同意書
日本年金機構 国民年金保険料の「2年前納」制度
日本年金機構 国民年金保険料
 
※ 2023/2/3 記事を一部、修正いたしました。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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