更新日: 2023.01.16 その他年金

「老後の年金が少ない…!」受給額を増やすには「繰下げ受給」で受け取りを遅らせる以外の方法はあるの?

「老後の年金が少ない…!」受給額を増やすには「繰下げ受給」で受け取りを遅らせる以外の方法はあるの?
公的年金の受給額を上げる最も効果が大きい方法として、年金を受け取る時期を遅らせる、「繰下げ受給」が知られています。ただ、繰下げ受給以外にも年金受給額を上げる方法はあります。
 
本記事では、繰下げ受給の効果をみた上で、他の方法についても確認していきます。

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繰下げ受給の効果は大きい

年金は65歳から受給することが原則ですが、受け取る時期をそれよりも早めたり、遅くしたりすることが可能です。受け取る時期を早めることを「繰上げ受給」、遅くすることを「繰下げ受給」といい、繰り下げると毎月の年金受給額を増やせます。
 
具体的には、年金受給開始時期は66歳以降、1ヶ月単位で遅らせることが可能です。増える年金受給額は1ヶ月遅らせるたびに0.7%です。よって、例えば66歳0ヶ月まで繰り下げると8.4%、70歳0ヶ月だと42.0%、最も遅い75歳0ヶ月だと84.0%になります。
 
とはいえ、年金を繰り下げることによる注意点もあります。繰り下げたとしても、受給期間が短いうちに亡くなってしまうかもしれない、増えた分だけ医療保険・介護保険等の自己負担額や保険料額、納める税額に影響してくる点、遺族厚生年金は増えないといった点です。
 

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繰下げ受給以外に年金受給額を上げる3つの方法

繰下げ受給は注意点もあるものの、年金受給額の引き上げ効果が大きい方法です。とはいえ、他の年金受給額を上げる方法も知った上で、総合的にどうするのが自分にとって最良かを、若いうちから考えておくことも大切です。
 
それでは会社員を例に、繰下げ受給以外に年金受給額を上げる方法についてみていきましょう。
 

収入を上げる

会社員などが加入する厚生年金には、「定額部分」と「報酬比例部分」があります。定額部分は加入していた月数に比例するため、収入の多い少ないは関係ありません。しかし、報酬比例部分はその人の給料の額によって年金受給額が変わってきます。仕事を頑張って昇給や昇格し、給料が増えれば増えるほど、報酬比例部分も大きくなります。
 
給料が増えると、働いている期間のみならず、老後の暮らしにも影響を与えることを覚えておきましょう。
 

夫婦ともに厚生年金に加入する

年金受給額を増やす2つ目の方法は夫婦の場合、2人で厚生年金に加入することです。厚生労働省が公表している、平均的な収入による年金受給額は、「妻が全期間専業主婦」の前提では、2人で月額21万9593円です。
 
このうち妻の国民年金部分が6万4816円ですので、厚生年金に加入していた夫の年金額は、約15万円となります。
 
続いて、妻が厚生年金に加入していた場合についてみていきましょう。妻も厚生年金に加入しており夫よりも収入が少なく、おおよそ12万円が受給できるとします。その場合、夫婦の年金受給額は月額で約27万円となり、妻が専業主婦の場合よりも約5万円多くなります。
 
仮に65歳から85歳まで20年間、月額5万円分多く受給できるとすると、累計で1200万円もの差です。
 
もちろん、妻も厚生年金に加入するには長い時間働く必要があります。これまで専業主婦として家事や育児を主に担っていたのであれば夫と分担するなど、ライフスタイルを変えなければならないかもしれません。自分たちの考えに合った選択が必要といえるでしょう。
 

長く働く

3つ目の方法は長く働くことです。国民年金は原則60歳までしか加入できませんが、厚生年金は60歳以降も加入することができます。もしも70歳まで働き、厚生年金に加入していれば、その10年間の保険料納付期間が増えます。
 
どれだけ増えるのかは収入によって変わりますが、健康なうちはできるだけ長く働く方が、年金の繰下げ受給ともあわせ、受給額を増やすことができるでしょう。
 

時代に合わせ年金受給の考えも刷新が必要かも

人生100年時代といわれ、健康な高齢者も増えてきている中、70歳くらいまで働くことはさほど珍しくありません。個人の価値観や貯蓄の状況にもよりますが、働けるうちは働き、年金受給額を増やすことを検討してみることもよいかもしれません。
 

出典

日本年金機構 年金の繰下げ受給
厚生労働省 プレスリリース 令和4年度の年金額改定についてお知らせします ~年金額は昨年度から 0.4%の引き下げです~
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部