更新日: 2023.01.21 国民年金

国民年金保険料の納付は「アプリ」から!? 若者の納付率はどのくらい減少している?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

国民年金保険料の納付は「アプリ」から!? 若者の納付率はどのくらい減少している?
令和4年度(令和4年4月~令和5年3月まで)の国民年金保険料は、毎月1万6590円。物価高に頭を抱える人は多く、高額な毎月の国民年金保険料を支払うことは、人によっては困難な場合もあります。
 
厚生労働省年金局が令和4年6月現在で発表した「令和3年度の国民年金の加入・保険料納付状況」によると、令和3年度の最終納付率は78.0%でした。そこで、今回は若者の納付率に注目して解説します。
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最も納付率が低いのは20代後半

厚生労働省年金局が令和4年6月に発表した「令和3年度の国民年金の加入・保険料納付状況」によると、国民年金保険料の支払いをスタートする20歳から24歳までの納付率が77.91%と高く、令和元年度の64.55%と比較して13.36%も増加しています。
 

・20代後半の納付率は約69%

国民年金保険料の納付率が77.91%ある20代前半と比較して、25~29歳の20代後半は68.98%と約8.9%も低いです。同調査の年齢階級別最終納付率を見ると、これは全年齢層のなかで最も低い数字になります。ただ、この数字も令和元年度の57.09%と比較すると11.89%も増加しており、納付率としては上昇傾向です。
 

・厚生労働省が20代向けに国民年金の仕組みを説明するサイトを作成

厚生労働省は、「20代の皆さんへ」と20代に向けて国民年金の仕組みや将来についてのホームページを作成しています。マンガで読む国民年金制度や関連用語集や、国の財政検証結果についてのレポートなどを見ることが可能です。
 
こちらのサイトで、厚生労働省は「20代が将来受け取れる年金額は少ないため、保険料を支払っているだけ損だ」といううわさについて言及しています。「国民年金はさまざまな生活上のリスクに備えたものであって、損得で考えるものではないこと」「年金の世代間格差も各世代の20代時の環境差があるので、同条件で比較することはできないこと」に対する理解を求めている状態です。
 

国民年金保険料はアプリで簡単支払い

国民年金保険料は会社に勤めていれば、会社側で給料から差し引いて支払ってくれます。しかし、自営業など会社勤め以外の場合は、毎月自分で支払わなければなりません。
 

・国民年金保険料がスマホアプリで支払えるようになる


 
令和5年2月から、国民年金保険料をスマホアプリでも支払えるようになります。これまでは納付書を使ってコンビニなどや口座振替で支払わなければなりませんでした。しかし、令和5年2月からは「au PAY」「d払い」「PayPay」という3つのアプリでも支払い可能になります。
 
これは20代の国民年金保険料の納付率アップを目指し、若い世代が日常から使っているアプリで支払いができるようにという考えから開始するものです。
 

・「ねんきんネット」アプリで自分の国民年金情報を確認できる

日本年金機構がスマホ・パソコンなどインターネット上で気軽に自分の国民年金情報を確認できるように、「ねんきんネット」アプリを提供しています。登録は2通りの方法から選択でき、ひとつはマイナポータルと連携、もうひとつはユーザーIDを取得することです。
 
ねんきんネットで確認できることの例を挙げると、自分の年金記録、将来受け取る年金見込み額、年金の支払いに関する通知書などがあります。また、源泉徴収票や社会保険料控除証明書などの再交付申請、各種届け書の作成や印刷といったことも可能です。
 

令和5年2月からは国民年金保険料の支払いが簡単に

国民年金保険料は安いとはいえないため、未納になっている人もいます。特に、25~29歳までの20代後半の納付率は全世代で最も低い状態です。
 
厚生労働省ではこの事態を重く受け止めており、若い世代にも積極的に国民年金保険料の納付を行ってもらえるようにスマホアプリでの支払いができるようにしました。また、「ねんきんネット」アプリでは自分の将来の年金見込み受取額などをチェックできるので、利用してみてください。
 

出典

厚生労働省年金局 令和3年度の国民年金の加入・保険料納付状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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