更新日: 2023.01.27 国民年金
「年金保険料が払えない!」払わなくて済む「裏技」はある? 滞納のペナルティについても解説
そこで本記事では、国民年金保険料を納めなくて済む方法があるのか解説するとともに、滞納した場合に生じるペナルティをまとめています。
執筆者:新川優香(あらかわ ゆうか)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士
目次
国民年金保険料を払わなくて済む方法はあるのか
結論から言うと、原則的に国民年金保険料を払わなくて済む方法はありません。なぜなら、日本に住む20歳から60歳未満の方は、国民年金保険料の納付が「国民年金法」によって義務化されているからです。「お金がない」「払いたくない」という理由で支払いを滞納すると、ペナルティが科されます。
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国民年金保険料を滞納するとどうなるのか
国民年金保険料を納めないと、将来受け取る年金額が低くなります。しかし、滞納のデメリットはそれだけではありません。
財産を差し押さえられる
国民年金保険料の支払いは義務のため、滞納が続くと差し押さえが実行されます。しかし、突然差し押さえられるわけではなく、納付勧奨をしても支払われない場合「最終催告状」が届く仕組みです。
最終催告状に記載された納付期限までに保険料を支払わなければ、さらに「督促状」が送られます。督促状には、保険料を納めないと差し押さえが実行される旨や、納付期日を過ぎると延滞金が発生する旨が記載されるなど、最終催告状よりも重い内容です。
それでも督促状を無視すると「差押予告通知書」が届き、予告なく差し押さえが実行されます。差し押さえられる対象者の条件は、未納が7ヶ月以上続いている年間所得300万円以上の人で、不動産や預金などが差し押さえの対象財産です。
老齢基礎年金を受給できなくなる
老齢基礎年金の受給資格期間は10年以上です。納付期間が短いと、将来受け取れる年金額は少なくなります。また、10年以上保険料を納めていない場合、年金は受け取れません。
障害基礎年金や遺族基礎年金を受給できなくなる
事故や病気によって障害が残ってしまった場合に受け取れる障害基礎年金や、加入者が亡くなったときに遺族に対して支給される遺族基礎年金が、保険料の滞納をしていると受け取れなくなる場合があります。
お金がなくて払えない場合は制度を利用する
保険料を納付するためのお金がない場合の救済措置として、「免除制度」と「納付猶予制度」があります。
免除制度は本人や世帯主、配偶者の「前年所得が一定額以下の場合」や「失業した場合」などに、保険料の支払いが免除される制度です。一方、納付猶予制度は「本人や配偶者の前年所得が一定額以下の場合」に、保険料の支払いが猶予されます。
ただし、免除や猶予を受けると保険料を満額納付した場合に比べ、将来受け取る年金額は低くなります。10年以内であれば免除や猶予を受けた期間の保険料を追納できるので、余裕があるときに納めて、将来受け取る年金額の減少を防ぎましょう。
国民年金保険料の滞納はNG! どうしても払えない場合は制度の活用を
国民年金保険料の納付は国民の義務であり、お金の有無に関わらず、滞納すると最終的に財産を差し押さえられます。
お金がなくて国民年金保険料を支払えない場合は、免除制度や納付猶予制度といった制度の活用が可能です。救済措置も視野に入れ、必要なときに年金が受け取れるようにしておきましょう。
出典
日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 国民年金保険料の延滞金
日本年金機構 令和4年度計画
日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
肩執筆者:新川優香
2級ファイナンシャル・プランニング技能士