更新日: 2023.03.02 国民年金
年収は130万円未満だけど、扶養者の収入の半分以上あります。国民年金の第3号被保険者でなくなるって本当ですか?
そこで本記事では、国民年金の第3号被保険者ではなくなる要件や、収入基準を超えても扶養を外れないケースについて解説します。自身の状況を当てはめてチェックしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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第2号被保険者の被扶養配偶者であることが国民年金第3号被保険者の大きな要件
国民年金の第3号被保険者とは、原則として次の要件全てに当てはまる人です。
●国民年金第2号被保険者に扶養されている配偶者である
●年収が130万円未満で厚生年金保険の加入要件にも当てはまらない
●20歳以上60歳未満である
国民年金第2号被保険者とは、厚生年金保険や共済組合などに加入している会社員や公務員のことをいいます(65歳以上の老齢基礎年金などの受給権がある人は除く)。
国民年金第3号被保険者の保険料は配偶者が加入している厚生年金などが負担するため、本人や配偶者が負担する必要がないのが特徴です。
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第2号被保険者の扶養から外れる2つのケース
国民年金第2号被保険者である配偶者の扶養を外れると、国民年金第3号被保険者ではなくなります。国民年金第2号被保険者の扶養を外れるのは、主に次の2つのケースです。
●被扶養者の収入の基準をオーバーしたとき
●本人が厚生年金保険に加入したとき
それぞれどのような場合が当てはまるのか、詳細な条件をみてみましょう。
収入の基準をオーバーしたとき
国民年金第2号被保険者である配偶者の被扶養者であるには、主に配偶者の収入で生計を維持されている必要があります。具体的な収入の認定基準は、次のとおりです。
本人の年収が130万円未満(障害厚生年金の対象になる程度の障がい者は180万円未満)で、なおかつ配偶者の年収の2分の1未満。
ただし、配偶者が中心となって家計を支えている場合は、本人の年収が130万円未満かつ配偶者の年収以下であれば、配偶者の年収の2分の1を超えても被扶養者として認められる場合があります。
つまり、本記事タイトルのようなケースでは、引き続き第3号被保険者でいられるかどうかは、配偶者が生計維持の中心かどうかが判断の分かれ目です。
本人の年収が130万円未満(障害厚生年金の対象になる程度の障がい者は180万円未満)で、配偶者からの仕送りなどによる収入を下回る。
なお、個々の事情を勘案して、上の基準に当てはめて被扶養者認定をすることが妥当ではないと認められる場合は、保険者(健康保険協会、健康保険組合など)が具体的な事情に応じて、最も妥当と考えられる判断を行うことになります。
厚生年金保険に加入したとき
パートやアルバイトで年収130万円未満であっても、厚生年金保険の加入対象になると、本人が第2号被保険者となり、配偶者の扶養からは外れます。
年収130万円未満の人が厚生年金保険の加入対象になるのは「週の所定労働時間と月の所定労働日数が正社員などの4分の3以上の場合」または、以下の条件に当てはまったときです。
●次のいずれかの事業所で働いている
⇒被保険者の総数が常時101人以上の事業所、国や地方公共団体に属する事業所、短時間労働者の健康保険・厚生年金保険適用について労使合意に基づいて申し出た事業所
●雇用期間の見込みが2ヶ月以上
●週の所定労働時間が20時間以上
●賃金月額が8万8000円以上(年収換算105万6000円以上)
●学生でない
扶養者の収入の半分を超えても扶養を外れないケースもある
国民年金第2号被保険者である配偶者の扶養を外れると、第3号被保険者ではなくなります。配偶者の扶養を外れるのは主に「年収が130万円を超えた場合」「年収が配偶者の2分の1を超えた場合」です。
しかし、年収が配偶者の2分の1を超えても、家計を主に支えているのが配偶者であれば、扶養を外れない可能性があります。
また、本人が労働時間や月収の要件を満たして厚生年金保険に加入した場合も、第3号被保険者ではなくなるため注意が必要です。第3号被保険者でなくなる条件を理解して、働き方の調整などを行いましょう。
出典
日本年金機構 国民年金の「第1号被保険者」、「第3号被保険者」とは何ですか。
日本年金機構国民年金第3号被保険者の保険料について
日本年金機構 適用事業所と被保険者
全国健康保険協会
全国健康保険協会 被扶養者とは?
厚生労働省 収入がある者についての被扶養者の認定について
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部