
もし、70歳を超えるような高齢で障害年金に定める障害等級に該当した場合、障害年金を受け取ることはできるのでしょうか。

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
73歳からの障害年金受給は難しい
障害年金について70歳を超えてから受給しようとした場合、現実的にはかなり難しいものになります。
基本的に障害年金は、障害の原因となるけがや病気の初診日が国民年金の加入期間中にあれば障害基礎年金を、厚生年金の加入期間中にあれば障害厚生年金を受け取ることができます。
しかし、国民年金は原則20歳から60歳までの加入となっています。厚生年金においては70歳までの加入とされています。73歳という年齢は国民年金と厚生年金どちらも加入対象となる年齢から外れてしまっています。国民年金は60歳以降も65歳までは障害基礎年金の要件において年金加入とみなしますが、そこからも外れています。
そのため少なくとも、73歳になった時点で初めて各障害等級に該当するけがや病気をしたという状況での障害年金の受給はまず不可能です。
73歳でも障害認定日によっては障害年金を受け取れることも
73歳から申請しても受給ができる場合もあります。それは、国民年金や厚生年金の加入中に初診日と障害認定日があり、症状が所定の障害等級に合致する場合です。
障害認定日とは、障害の状態を定める日のことです。基本的には障害の原因となった病気やけがについての初診日から1年6ヶ月を過ぎた日をいいます。1年6ヶ月以内にその病気やけがが治ったり症状が固定したりした場合はその日をいいます。
障害年金の請求自体は障害認定日以降いつでも可能とされています。そのため、73歳の時に障害等級2級に合致すると気づいたら障害年金を申請できることになります。
なお、年金の給付には5年という時効が定められています。5年より前の分に関しては給付されないことにご注意ください。
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障害年金の請求の流れは複雑? 今すぐ受け取れる?
障害年金は所定の障害に合致しているなど要件を満たしていれば、請求手続き自体はさほど難しくはありません。実際に、ほとんどの方が申請手続きを自身で行っています。
具体的には年金手帳や医師の診断書など申請に必要な書類とともに、障害基礎年金を受給の場合はお住まいの市区町村役場にて、障害厚生年金を受給の場合は最寄りの年金事務所または街角の年金相談センターにて手続きとなります。
ただし、申請すればすぐにでも障害年金を受給できるというわけではありません。障害年金は申請後審査などがあるため受給まで4ヶ月以上かかることが常となります。審査結果が届くだけでも目安として申請から3ヶ月程度かかります。
障害年金の受給手続き自体は難しくありませんが、申請して即お金が振り込まれるものではないことを知っておいてください。
73歳から障害年金を受給することは難しい
73歳から新たに障害等級2級に合致しても障害年金の受給は難しく、初診日がそれ以前にあるなど所定の条件を満たすことが必要です。仮に障害年金を受給できたとしても今すぐに受け取るということは不可能で、少なくとも4ヶ月以上かかることになります。
障害年金の仕組みは複雑ですが請求の手続き自体は難しいものではありません。詳細については最寄りの年金事務所やお住まいの市区町村役場などに相談しつつ確実に進めていくことをおすすめいたします。
執筆者:柘植輝
行政書士