更新日: 2023.05.16 国民年金

年金機構から未払いについて手紙が届きます。「白い封筒」ならまだ大丈夫ですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

年金機構から未払いについて手紙が届きます。「白い封筒」ならまだ大丈夫ですか?
令和5年度の国民年金保険料は月額1万6520円です。高額なだけに、事情があって保険料の支払いが難しい場合もあるかもしれません。
 
ただ、保険料の総支払期間は、将来の年金受給額に関わっています。一般的に保険料の支払いをせずに放置した場合、日本年金機構から届く封筒の色で、強制差押えまでの「危険度」を判断する人が多いようです。
 
今回は、日本年金機構から届く保険料未払いに関する封筒の色と危険度について解説します。
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国民年金保険料を未払いしていると代行会社から電話がかかってくる

国民年金保険料の支払いは国民の義務となっています。しかし、流行病のまん延などで収入が激減した人も多く、厚生労働省が令和4年6月に発表した「令和3年度の国民年金の加入・保険料納付状況」によると、令和3年度の納付率は73.85%でした。
 

・国民年金保険料の未払いに関する案内は民間代行会社に委託されている

国民年金保険料の未払いをしていると、日本年金機構から封筒やハガキが届いたり、見知らぬ番号から電話がかかってきたりします。白色の封筒であれば、この段階と考えてもよいでしょう。
 
日本年金機構は保険料未払い者に対する案内を民間の代行会社に委託しているため、日本年金機構のホームページで代行会社を確認しておくのがおすすめです。保険料の支払いができないとわかった時点で相談するのが前提ですが、もし支払いを放置していた場合でも、この時点で年金事務所に支払いに関する相談をするのが重要といえます。
 

・特別催促状が届く

特別催促状はハガキ送付や電話があったにもかかわらず、支払いも相談もしていない場合に届く封筒です。危険度でいえば第2段階と考えてもよいでしょう。
 
厚生労働省が発表した令和4年9月末現在の「国民年金収納対策にかかる令和4年度上半期の行動計画の進捗(しんちょく)状況」によると、特別催促状の送付件数は約326万1894件でした。特別催促状の封筒の色にも段階があり、青色からはじまって黄色、ピンク色に変化していきます。
 
この封筒の色がいわゆる強制差押えになるまでの「危険度」を示すものです。
 

督促状を無視していると強制差押えまでのカウントダウンがはじまる

特別催促状の段階でも何のアクションも起こさなかった場合には、第3段階「督促状」が本人や配偶者に届きます。国民年金保険料は加入者本人が支払うのが困難なときには、配偶者が代わりに支払うことも可能です。そのため、督促状も本人と配偶者に届きます。
 

・督促状にはラストチャンスの内容が記載されている

督促状は保険料の支払いを催促するものですが、それ以外にも延滞金や強制徴収(強制差押え)についても記載されています。督促状の後に届くのは「差押予告通知書」です。ちなみに、厚生労働省が令和4年6月に発表した「令和3年度の国民年金の加入・保険料納付状況」によると、令和3年度の督促状送付件数は4万232件、差押執行件数は866件でした。
 

・保険料の支払いが困難なときは猶予や免除の手続きができる

国民年金は、保険料の支払いが困難な場合に支払猶予や免除の手続きをすることが可能です。審査はありますが、手続きをすることで支払う意思があると示せます。オンラインでも申請可能なので、できるだけ早く手続きをしておきましょう。
 

国民年金保険料の未払いがある場合は早期相談を

国民年金保険料の支払いは国民の義務であり、未払いのままでいると最終的には強制差押えになります。その前段階として行われるのがハガキや封筒の送付、電話などでの支払いの催促です。
 
封筒で催促状が届く際には色が異なり、ピンク色の封筒で届くのが最終チャンスと考えてもよいでしょう。保険料の支払いは審査があるものの、免除や猶予してもらうことも可能なので、できるだけ早く手続きしましょう。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
日本年金機構 日本年金機構の令和4年度の取組状況について
厚生労働省 令和3年度の国民年金の加入・保険料納付状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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