亡くなった親に振り込まれた「年金」は返還しなければならない?「受け取れる月・返還する月」について解説

配信日: 2023.05.30

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亡くなった親に振り込まれた「年金」は返還しなければならない?「受け取れる月・返還する月」について解説
年金の支払い月は偶数月の15日が原則ですが、前月と前々月分が支払われていることを知っている人は少ないのではないでしょうか。
 
これを理解しておくと、親などの年金受給者が亡くなったときに、返還する義務があるかどうかも判断できます。また老齢年金の請求はいつからできるのか、どの月の分から受け取れるのかなど、月数に関する素朴な疑問を解説します。
二角貴博

執筆者:二角貴博(ふたかど たかひろ)

2級ファイナンシャルプランナー

年金は「どの月の分」を「いつ」もらえるか

年金は、原則として年6回に分けて支払われます。支払日は偶数月の15日です。もし15日が土日祝日の場合は直前の平日が支払日となります。支払月別に整理すると次のとおりです。
 

●2月(前年の12月分・1月分)
●4月(2・3月分)
●6月(4・5月分)
●8月(6・7月分)
●10月(8・9月分)
●12月(10・11月分)

 
各支払月に支払われるのは、前月と前々月の分の年金です。例えば、6月に支払われる年金は、4月分と5月分の2ヶ月分となります。
 

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年金受給者が亡くなるといつの分を返還しないといけないか

年金を受けている人が亡くなった場合は、亡くなった月数分までの年金を受け取れます。例えば、7月に亡くなった場合は7月分まで受け取れるので、8月に振り込まれた分は返還する必要がありません。
 
亡くなったときに受け取っていない年金があったり、亡くなった月数分までの年金が亡くなった日以降に振り込まれたりした場合は、死亡時に生計を同じくしていた遺族が手続きを行うことで未支給年金として受け取れます。
 

老齢年金はどの月の分からもらえるか

老齢年金を受け取る場合は、受給開始年齢の誕生日の「前日」以降に年金請求書を提出すれば受給権が発生した月の翌月分から受け取れます。例えば、65歳から老齢基礎年金を受給する場合は、65歳の誕生日の前日から請求可能です。亡くなった月分まで受け取れることとあわせて覚えておきましょう。
 
なお、誕生日の前日から請求できるとされているのは、年齢計算に関する法律と民法による満年齢の考え方にしたがったものです。
 

国民年金に加入するのは誕生日の前日が属する月の分から

国民年金の加入期間も前述した年齢計算によります。国内に住んでいる20歳以上60歳未満の人は、国民年金に加入する必要があります。
 
具体的な保険料納付期間は、20歳の誕生日の前日が含まれる月の分から、60歳の誕生日の前日が含まれる月の分までです。支払いの終期で迷ったときは、国民年金の加入期間は最大でも40年(480月)と覚えておけばよいでしょう。
 
なお、厚生年金は国民年金のように、年齢による加入制度の考え方はありません。20歳前や60歳以降でも勤務状態によっては納めなければならない場合があります(原則、受給金額に反映されます)。
 

亡くなったときは年金がどの月の分か考えてみる

本記事では、受給や保険料支払いに関する年金の月数分について解説しました。国民年金保険料を支払う際には月数分をあまり考えることがありませんが、受け取る年金の月数分は気になることがあるかもしれません。
 
特に、亡くなった際にどの月の分まで受給済みなのか、遺族が迷うことがあれば、本記事の内容を思い出して未支給年金の手続きをしていただけると幸いです。
 

出典

日本年金機構 年金はいつ支払われますか。

日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったとき

 
執筆者:二角貴博
2級ファイナンシャルプランナー

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