年収「600万円」の人が受け取れる年金額はいくら? 70歳から受け取るといくら増えるの?

配信日: 2023.08.24

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年収「600万円」の人が受け取れる年金額はいくら? 70歳から受け取るといくら増えるの?
厚生年金は収入によって金額が決まります。年収が多いと保険料も高くなってしまいますが、その分受け取れる年金額も増えるのです。それでは、平均年収が600万円の場合、年金額はいくらになるのでしょうか?
 
また、年金の繰下げ受給を行うと年金額を増やせますが、平均年収600万円の場合にいくらになるのかも気になるところです。
 
そこで本記事では、平均年収600万円の場合の年金額がいくらになるのかについて解説するとともに、70歳から繰り下げて年金を受け取る場合にいくら受け取れるのかについて紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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年金額の計算方法

老齢基礎年金は一律の国民年金保険料を支払い、その保険料を支払った期間によって受け取れる金額が決まります。令和5年度の老齢基礎年金の満額は年間で79万5000円です。
 
老齢厚生年金は報酬比例部分、経過的加算、加給年金の合計額を受け取れます。その中でも大部分を占める報酬比例部分は年収によって金額が決まるので、ここでは報酬比例部分のみを計算します。
 
報酬比例部分の計算式は厚生年金の加入期間が平成15年4月以降の場合、「平均標準報酬額×5.481÷1000×平成15年4月以降の厚生年金の加入期間(月数)」です。平均標準報酬額は加入期間内の標準報酬月額と標準賞与額の総額を平成15年4月以降の期間で割って導き出せます。平均年収が600万円の場合は50万円が平均標準報酬額です。
 

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平均年収600万円の場合の年金額

平均年収600万円で厚生年金の加入期間が22歳から60歳の38年間だとすると、「50万円×5.481÷1000×456ヶ月」となるので124万9668円が老齢厚生年金の金額です。さらに老齢基礎年金が満額の場合は79万5000円を受け取れるので併せて204万4668円を受け取れます。
 

年金の繰下げ制度

年金は受け取る時期を遅らせることで年金額を増額できます。これが年金の繰下げ制度です。最大で75歳まで年金の受け取りを繰り下げ可能で、75歳まで繰り下げた場合は84%の増額率で年金を受け取れます。70歳0ヶ月まで年金を繰り下げた場合は42%の増額率です。
 

平均年収600万円の場合に70歳から繰り下げて年金を受給する場合

平均年収600万円の人が年金を70歳から繰下げ受給した場合を考えます。この場合、年金額204万4668円が42%増額されるので、70歳から受け取れる年金額は290万3428円(小数点以下切り捨て)です。月額に換算すると24万1952円(小数点以下切り捨て)になります。
 

繰下げ受給を選択する場合は注意点も理解しておきましょう

平均年収600万円の場合の年金額がいくらになるのかについて解説するとともに、70歳から繰り下げて年金を受け取る場合にいくら受け取れるのかについて紹介してきました。前者が204万4668円、後者が290万3428円です。
 
5年間年金を繰り下げて受け取るだけで、年額85万8760円も増額できます。また、増額した年金は一生涯受け取ることが可能です。10年で約850万円も受け取る金額が変わるので、繰り下げて年金を受け取ることも選択肢の1つになるでしょう。
 
しかし、年金を繰り下げている期間に亡くなってしまうと、年金の受給額よりも支払った保険料のほうが多くなってしまうこともあるので、注意してください。生活スタイルや定年後の環境などを考え、自身に合った年金の受け取り方を考えましょう。
 

出典

日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について

日本年金機構 年金の繰下げ受給

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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