更新日: 2023.09.20 その他年金
年金をずっと払っておらず、将来は「生活保護」を考えています。保険料などを払っていなくても受けられるのでしょうか?
そこで本記事では、年金保険料などの未納者が生活保護を受けられるのか解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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未納者は制度の対象外なのか?
生活保護は年金とは無関係の制度であり、年金保険料を払っていなくても対象になります。住民税などの税金も同様で、納付していないことが原因で対象外になることはありません。
このように他の制度と独立しているのは、生活保護のコンセプトを尊重するためです。健康に過ごせる文化的な最低限度の暮らしを保障し、自立の促進を目的として運用されています。つまり、経済的に苦しい人のセーフティネットでもあるため、上記のような国民年金保険料や税金の未納者でも対象になるというわけです。
後述の要件を満たしていれば、最低限度の暮らしに必要な金額のうち、本人の収入だけでは足りない分が支給されます。なお、この金額は厚生労働大臣が設けた基準で算出され、居住地の等級なども考慮される仕組みとなっています。
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生活保護を受給できる要件は?
あらゆるものを活用しても、最低限度の暮らしを維持できない場合に生活保護の受給が可能です。ここでは具体的な要件を3つに分けて紹介します。
【要件1】資産がない
預貯金がある場合、そちらを切り崩して生活できるなら対象外です。株や不動産、貴金属などを保有している人は、それらを売って生活に充てなければなりません。こうした資産が残っていないことは重要な要件です。
【要件2】働く能力がない
病気やけがなどで働く能力がなく、収入を得られないことも要件の1つです。ただし、労働による収入がある人でも、その金額が少なすぎる場合は該当する可能性があります。
【要件3】他に利用できる手段がない
生活保護は最低限度の暮らしを維持するための最終手段です。したがって、他に利用できるサポート制度がないことも要件となっています。親族などの扶養義務者がいる場合は、原則としてそちらに援助を求めなければなりません。
年金保険料の免除や猶予を検討しよう
生活保護を受ける場合、基本的に車や家などを売却するので、自分の望まないライフスタイルになることもあるでしょう。収入を申告する義務があり、ケースワーカーによる調査を受ける必要もあります。他にも不便に感じやすい制約があるため、やはり制度を利用せずに済むなら、それに越したことはありません。とはいえ、現状の生活に余裕がなく、年金保険料を納められないケースも見受けられます。
このような場合は、年金保険料の免除や猶予を申請するのが得策です。免除は4分の1から全額までの4パターンがあり、年金保険料の全額を納めなくても受給資格期間にカウントしてもらえます。
猶予とは、通常の保険料の納付を必要としますが、期限を先延ばしにできる制度です。また本来は2年で時効を迎える年金保険料を、10年までさかのぼって追納できるようになります。これらの制度は、前年の所得などに関する要件を満たしている場合に利用が可能です。
生活保護に頼らない明るいセカンドライフ!
生活保護は最低限度の暮らしを保障する制度であり、年金保険料などが未納でも受けられます。自分の能力や資産を活用しても生活が改善しないなら、受けられる可能性があるのです。しかし、財産などにも多くの制約が生じます。
そのため、定年までに年金保険料の免除や猶予も視野に入れ、自分が望むセカンドライフを実現するために、どうすれば良いのかよく考えてみましょう。
出典
厚生労働省 生活保護制度
日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー