年金手帳を今も持っているのですが、捨てても大丈夫でしょうか？

2022年4月から、年金手帳が廃止されました。その代わりに、新しく国民年金制度または被⽤者年金制度に加入する人に発行されるのが「基礎年金番号通知書」です。そこで、気になるのが、今持っている年金手帳はどうすればよいかということです。
 
本記事では、年金手帳を捨ててもよいか、もし捨ててしまった場合、どうすればよいのか解説していきます。

年金手帳が廃止になった理由とは?

年金手帳が廃止された理由としては、インターネット・スマートフォンの普及や、基礎年金番号とマイナンバーのひも付けが進んでいることが挙げられます。
 
マイナンバーを使えば、オンライン上で年金の加入記録や保険料の納付状況を把握することができます。年金手帳を使っての年金状況の把握には、コストや人件費がかかります。そのため、業務の効率化やコストの削減を目的として、マイナンバーを利用してオンラインで確認できる方法に移行しているのです。
 

年金手帳を捨ててもよいのか？

2022年4月から、「基礎年金番号通知書」が発行されるようになりました。しかし、すでに国民年金制度または被⽤者年金制度に加入済みの人に対しての発行はされません。そのため、年金手帳は捨てないで大切に保管しておくようにしましょう。
 
年金手帳には、年金の加入記録や保険料の納付状況を確認する際、必要になる「基礎年金番号」が記載されています。廃止されたからといって、この基礎年金番号が変わるわけではありません。年金手帳を持っておけば、いつでも基礎年金番号を確認することができます。
 
また、公的書類でもある年金手帳は、基礎年金番号を利用するときの証明書類にも使えます。
 

年金手帳を紛失してしまった場合は？

年金手帳を捨ててしまったなど紛失した場合でも、年金手帳は再発行されません。その代わりに、基礎年金番号通知書が発行されます。
 
再交付の手続きについては会社に勤めているか、国民年金に加入しているかで異なります。会社に勤めている場合は、勤め先に申し出ましょう。勤め先を経由して、再発行の手続きが行われます。
 
国民年金に加入している場合は、家の近くの年金事務所または市区町村役場に申し出ます。その際、必要になる書類は「基礎年金番号通知書再交付申請書」と「本人確認書類」です。本人確認書類としては、「マイナンバーが確認できる住民票の写し」「運転免許証」「パスポート」「在留カード」などがあります。再交付申請書は、年金事務所の窓口または日本年金機構ホームページで手に入れることが可能です。
 
また、年金手帳を捨てて手元にない場合でも、すぐに基礎年金番号を知りたいときもあるでしょう。このような場合、「年金証書」「国民年金保険料の納付書」「国民年金保険料の口座振替額通知書」「ねんきん定期便」「ねんきんネット」などから知ることが可能です。
 

年金手帳は大切に保管しておこう！

年金手帳が廃止され、基礎年金番号通知書が発行されるようになりました。しかし、すでに年金手帳を持っている人に対して、基礎年金番号通知書が発行されることはありません。
 
年金手帳には、年金の加入記録や保険料の納付状況を確認する際に必要な基礎年金番号が記載されています。年金手帳は捨てないで、大切に保管しておきましょう。
 

出典

日本年金機構 令和4年4月から年金手帳に代わり基礎年金番号通知書を発行します
日本年金機構 基礎年金番号通知書や年金手帳を紛失またはき損したとき
日本年金機構 Q年金手帳や基礎年金番号通知書をなくしたのですが、再発行はできますか。
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー