更新日: 2023.12.04 その他年金
専業主婦の人は本当に年金を支払っていないのですか? 老後はどうなるんですか?
本記事では、専業主婦の方の年金について、解説します。
執筆者:中村将士(なかむら まさし)
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー
私がFP相談を行うとき、一番優先していることは「あなたが前向きになれるかどうか」です。セミナーを行うときに、大事にしていることは「楽しいかどうか」です。
ファイナンシャル・プランニングは、数字遊びであってはなりません。そこに「幸せ」や「前向きな気持ち」があって初めて価値があるものです。私は、そういった気持ちを何よりも大切に思っています。
専業主婦の国民年金保険料は厚生年金や共済組合が負担している
日本の公的年金制度は「国民皆年金」という特徴を持っています。これにより、20歳以上の全ての方は、国民年金に加入しなければなりません。専業主婦であっても例外ではありません。
国民年金の加入者は、「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」に分けられ、自営業者であれば第1号被保険者、会社員・公務員であれば第2号被保険者、専業主婦であれば第3号被保険者となります。
第3号被保険者については、ご自身で国民年金保険料を負担しなくて良いとされています。これは、第3号被保険者の保険料が「0円」ということではなく、その保険料を、配偶者である第2号被保険者が加入している厚生年金や共済組合が負担しているため、第3号被保険者自身は保険料を負担しなくも良いということです。
したがって、専業主婦の方は、ご自身では国民年金保険料を支払ってはいないものの、公的年金制度の仕組みの中で、その保険料は賄われています。
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老後の主な収入は老齢基礎年金
第3号被保険者における公的年金制度のポイントは、ご自身で国民年金保険料を負担する必要がないことと、その期間が「保険料納付済期間」として将来の年金額に反映されます。例えば、20歳から60歳までの40年間、専業主婦(第3号被保険者)であった場合、国民年金保険料の支払いはありませんが、老齢基礎年金を満額受け取れます。
また、専業主婦になる以前に、会社員であって厚生年金保険に加入していた期間がある場合、老後に受け取れる年金は、老齢基礎年金と老齢厚生年金となります。受け取れる年金額は、老齢基礎年金については加入(納付済み)期間、老齢厚生年金については加入期間や納付額に応じた金額となります。
専業主婦である期間は国民年金にのみ加入し、厚生年金保険には加入しません。したがって、専業主婦である期間にもよりますが、その期間が長ければ長いほど、老後に受け取る年金は「老齢基礎年金」の割合が高くなります。
まとめ
本記事では、専業主婦の方の年金について、解説してきました。専業主婦は国民年金の第3号被保険者に該当し、厚生年金保険には加入しません。
第3号被保険者は、保険料をご自身で負担する必要はありません。厚生年金や共済組合が代わりに負担します。したがって、第3号被保険者である期間は、「保険料納付済期間」として将来の年金額に反映されます。つまり、ご自身で保険料を負担していなくても、年金を受け取れるような仕組みになっています。
ただし、第3号被保険者が加入する年金はあくまで国民年金であり、その期間が長ければ長いほど、老後に受け取れる年金は、老齢基礎年金の割合が高くなります。老後資金として、それで充分かどうかは、キャッシュフロー表を作成するなどして、一度検討してみるとよいでしょう。
もし老後資金に不安を覚えるようであるならば、私的年金の利用や資産運用を検討してみるのも良いかもしれません。
出典
厚生労働省 「教えて! 公的年金制度 公的年金制度はどのような仕組みなの?」
日本年金機構 「た行 第3号被保険者」
日本年金機構 「国民年金第3号被保険者の保険料について」
執筆者:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー