子育ても落ち着いた40代主婦です。これからパートで働きますが、「月収10万円」だと年金はいくらもらえますか?
配信日: 2023.12.14
将来受け取れる年金額を知っておくことは、老後の人生設計を考えるうえでも大切です。厚生年金の受給額は、働いていたときの収入によって金額が異なるため、注意しましょう。
今回は、40歳から月収10万円でパートとして働き始めた場合に、受け取れる年金額をご紹介します。パートとして働く方が、厚生年金の対象になる条件なども解説していますので、参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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パート勤務で厚生年金の対象になる条件
パートやアルバイト勤務をしている方が社会保険に加入するためには、条件があります。令和4年10月以降の条件は、表1の通りです。
表1
項目 | 条件 |
---|---|
企業規模 | 被保険者数が101人以上 |
1週間の所定労働時間 | 20時間以上 |
見込みの雇用期間 | 2ヶ月以上 |
所定内賃金 | 月額8万8000円以上 |
学生か否か | 学生ではない(休学中や夜間学校の学生は加入対象) |
※日本年金機構「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大のご案内」を基に筆者作成
なお、令和6年10月からは、企業の被保険者数が51人以上にまで条件が拡大されます。パートとして働く方の多くが該当する可能性がありますので、確認しておきましょう。
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受け取れる年金の金額はいくら?
今回は、以下の条件で受け取れる年金額を計算します。
・40歳からパート勤務を始める
・収入は月10万円
・賞与はなし
・40歳までは厚生年金に加入した経験がない
・国民年金は20歳から60歳まで欠かさず納めている
条件を基に、年金受給時まで納めていた年金が国民年金だけの場合と、厚生年金も納めた場合で金額を比較します。
国民年金のみだった場合
国民年金を欠かさず納めていると、老後は老齢基礎年金だけを受け取ることになります。給付開始は65歳からです。2023年度は、満額給付で月額6万6250円、年間で79万5000円受け取れることになります。
厚生年金が加わった場合
厚生年金は、収入を基に決められる標準報酬月額から算出されます。受け取れる年金額を求める式は、以下の通りです。
・平均標準報酬額×0.005481×加入期間の合計月数
平均標準報酬額は、標準報酬月額の総額と標準賞与の総額を足したあと、厚生年金の加入月数で割ると求められます。
今回は賞与がないため、標準報酬月額がそのまま平均標準報酬額となります。月収が10万円の場合、標準報酬月額は9万8000円です。
また、40歳から年金を受け取る65歳までの加入期間を月数にすると300ヶ月になります。計算式に当てはめると、厚生年金は年間約16万1141円受給できる計算です。国民年金も合わせると、年間約95万6141円が受け取れます。月額で約7万9678円です。
年金がいくら増えるのか簡単に計算しておこう
厚生年金に加入すると、老後に受け取れる年金額が増加します。ある程度金額を把握しておくと、老後に使用できる予算を計算しやすくなりますので、おすすめです。夫婦で年金を受け取る場合は、老後のためにお互いの受給できる金額を確認しておきましょう。
出典
日本年金機構 短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大のご案内
日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について
日本年金機構 老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 は行 報酬比例部分
日本年金機構 厚生年金保険の保険料
日本年金機構 保険料額表(令和2年9月分~)(厚生年金保険と協会けんぽ管掌の健康保険)厚生年金保険料率令和5年度 一般・坑内員・船員の被保険者の方(令和5年度版)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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