退職金で年金未納分をまとめて払いたい! 追納ってどうやればいいのんですか?

配信日: 2023.12.23

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退職金で年金未納分をまとめて払いたい! 追納ってどうやればいいのんですか?
過去にわけがあり、国民年金保険料を支払うことができなかった期間がある人は、保険料を未納しているため、その分、将来もらえる国民年金(老齢基礎年金)は少なくなります。
 
しかし、国民年金保険料の未納分を後から納付することによって、老齢基礎年金を増やすことができる追納制度があります。今回は、その制度について見てみましょう。
堀江佳久

執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)

ファイナンシャル・プランナー

中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。

追納制度のメリットと留意事項

追納制度とは、国民年金保険料の免除や納付猶予、もしくは学生納付特例の承認を受けた期間がある人が、過去10年までさかのぼって保険料を納付することができる制度です。
 

(1) メリット

・追納することで、追納した月数分は「保険料を納めた月」として老齢基礎年金の計算に反映されるので、将来受け取る老齢基礎年金の年金額を増やすことができます。

・追納した保険料は、社会保険料控除の対象になりますので、所得税や住民税が軽減されます。
 

(2) 留意事項

・追納ができるのは追納が承認された月の前10年以内の免除等期間になりますので、10年以上の未納分は追納できません。

・保険料の免除や納付猶予、学生納付特例の承認を受けた期間で、原則古い期間の分から納める必要があります。納付猶予・学生納付特例の承認を受けた期間、そして免除の承認を受けた期間、どちらもある人は年金事務所に相談しましょう。

・追納する保険料は当時の額ですが、免除・納付猶予などを受けた期間の翌年度から3年度目以降の分に保険料を追納する場合には、当時の保険料に経過期間に応じた加算額が上乗せされます。

・老齢基礎年金を受給することができる人は、追納制度を活用できません。
 

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申請方法

お近くの年金事務所に行って直接申し込むか、「ねんきんネット」を活用して申請するかの2つの方法があります。
 

(1) 年金事務所へ行く方法

ご自身の住まいの近くの年金事務所へ行って追納の申し込みをすると、厚生労働大臣の承認を受けた上で、納付書が発行されます。その納付書に必要事項を記入し年金事務所へ提出しますが、直接窓口へ提出する方法と郵便にて提出する方法があります。
 
なお、申請者本人が年金事務所の窓口で申請書を提出する場合には、マイナンバーカードの提示をするか、以下のAおよびBを提示する必要があります。


A. 通知カードや個人番号の表示のある住民票の写などマイナンバーが確認できる書類
B. 運転免許証やパスポートなど本人の身元が確認できるもの

なお、郵送する場合には、マイナンバーの表および裏のコピーもしくは、上記AおよびBのコピーを添付する必要があります。
 

(2)ねんきんネットを活用する場合

「ねんきんネット」の画面上で、追納申込書に必要事項を入力し、印刷用のファイルをダウンロードして届書の印刷をします。その届書に必要事項を記入し、お近くの年金事務所に行くか、郵送にて提出をします。
 
「ねんきんネット」を利用すると、届書に入力する際に基本情報(保有している基礎年金番号等)が自動的に表示されるので、入力時の手間を省くことができたり、入力項目のエラーをチェックしてくれるため、入力の誤りも防止できたりするというメリットがありますので、活用を検討してみてはいかがでしょうか。
 
詳しくは、日本年金機構ホームページにある「ねんきんネットによる届書作成」を参照するとよいでしょう。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
 
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー

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