更新日: 2024.01.05 その他年金

年金にも、「576万円の壁」があるって知っていますか?年金受給中は働きすぎに注意!?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

年金にも、「576万円の壁」があるって知っていますか?年金受給中は働きすぎに注意!?
年金受け取りの際、収入が576万円以上になると受給額が減るといううわさを聞いた人もいるでしょう。年金には在職老齢年金という制度があり、働きながら年金を受給すると年金額が一部または全額支給停止されますが、576万円が壁とは限りません。
 
本記事では、在職老齢年金とは何か、どのくらいの収入だと年金支給額が減ってしまうのかについて解説します。計算式についても触れているので、在職老齢年金の対象になっている人は参考にしてください。
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年金受け取りの際576万円が壁になるのは本当?

年金を受け取る際、年収576万円が壁となると聞いたことはあるでしょうか。年金を受給する年齢でありながら働いて一定以上の収入を得ている人は「在職老齢年金」と言われる制度により、年金額が減ってしまいます。
 
本項では、なぜ576万円が壁だと言われるのか、在職老齢年金によってどのくらい年金が減ってしまうのかについて解説します。
 

在職老齢年金とは?

在職老齢年金は、60歳以上の厚生年金受給者が対象です。働きながら厚生年金を受け取れる制度ではあるものの、一定の収入以上になると年金の一部カットまたは全額支給停止となる場合があります。
 
「働いている間は年金を繰り下げ受給すればよい」と考えるかもしれませんが、年金受け取りの繰り下げをしても、支給停止される部分は増額の対象にはなりません。
 
なお、国民年金のみを受給する個人事業主の場合は在職老齢年金の対象外です。国民年金受給者は、収入にかかわらず全額支給されます。
 

在職老齢年金で576万円が壁と言われる理由

年金の受給対象となった60歳以上の方が、月の収入(基本月額+総報酬月額相当額の合計)が48万円を超えると、年金がカットされます。この48万円を1年で計算すると48万×12月=576万円となることが、年金の受け取りに対し576万円が壁と言われている理由です。
 
しかし実際は、受け取る年金額や収入などによって在職老齢年金がいくらもらえるかは変化します。必ずしも576万円が壁ではない点に注意しましょう。
 

在職老齢年金の計算方法と収入の目安

自分の在職老齢年金はいくらになるか、年金受給額と収入から計算しましょう。本項では、在職老齢年金の計算式を解説します。そして、65歳無職単身男性が働いた場合に在職老齢年金が全額支給されるパターンと、半分がカットされるパターンをシミュレーションした結果も解説します。
 
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2022年によると、65歳単身男性の場合、平均的な年金額は12万2559円/月であるため、本項では年金受給額を月12万円で計算します。
 

在職老齢年金の計算式

在職老齢年金の計算は、以下の式によって求められます。
 
支給停止額=(基本月額+総報酬月額相当額-48万円)×1/2
 
基本月額とは、老齢厚生年金(年額)を12で割った額です。総報酬月額相当額とは、月給(標準報酬月額)に、直近1年間の賞与を足して12で割った額を指します。
 

総報酬月額相当額が36万円以下の場合

総報酬月額相当額が36万円の場合の計算式を見てみましょう。
 
支給停止額=(基本月額12万円+総報酬月額相当額36万円ー48万円)×1/2=0円
 
つまり、36万円×12月=年収432万円までであれば、在職老齢年金は全額支給される計算です。
 

総報酬月額相当額が48万円の場合

総報酬月額相当額が48万円のケースでシミュレーションします。
 
支給停止額=(基本月額12万円+総報酬月額相当額48万円ー48万円)×1/2=6万円
基本月額12万円ー6万円=6万円が支給される

 
つまり48万円×12月=年収576万円では、本来受け取れるはずの年金は半分がカットされてしまいます。
 

在職老齢年金は年収400万円を超えたら注意しよう

年金に576万円の壁があるというものの、実際は受け取る厚生年金の額によって変わってきます。一般的な65歳無職男性の場合、年金受給額の平均は月約12万円です。その場合、年収432万円を超えたら年金額がカットされるようになります。
 
年金がどれくらい減ってしまうかは自分の年金額や収入によって変わるため、計算してみるとよいでしょう。
 

出典

日本年金機構 在職中の年金(在職老齢年金制度)
生命保険文化センター 在職老齢年金について知りたい
総務省 統計局ホームページ/家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)
日本年金機構 在職老齢年金の計算方法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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