更新日: 2024.03.13 その他年金

年金を多くもらうには「現役時代の年収」が重要って本当? 最高でいくらもらえるの?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

年金を多くもらうには「現役時代の年収」が重要って本当? 最高でいくらもらえるの?
老後の暮らしにおいて重要な収入源となるのが年金です。この年金の受給額は現役時代の年収によって決まる、という話を聞いたことがある人も多いでしょう。また、その場合の最高額が気になる人もいるかもしれません。
 
そこで今回は、年金の受給額が決まる仕組みと、受け取れる年金の最高額について詳しく解説します。
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老齢基礎年金の受給額は加入期間で決まる!

まず、年金には主に老齢基礎年金と老齢厚生年金の2種類があります。老齢基礎年金を受け取れるのは、国民年金の保険料を納めた期間が10年以上ある人です。この国民年金保険料は年収にかかわらず一律です。そのため、老後にいくら受給できるかは、どれだけの期間保険料を納めたかによって決まります。
 
老齢基礎年金に加入できる期間は最長40年です。その間、保険料を全額収めた場合に受け取れる満額は、令和5年度で79万5000円です。ただし、納めていない期間や一部免除、全額免除の期間がある場合、その分受給額が減額されます。
 

老齢厚生年金の受給額は年収で決まる!

国民年金とは別に厚生年金にも加入している人は、老後に老齢厚生年金を受け取れます。厚生年金に加入できる期間は、基本的には70歳までです。日本では16歳から社会人として働き始められるため、最長期間は原則16~70歳までとなります。
 
老齢厚生年金は報酬比例部分と定額部分、加給年金額を合わせた額です。このうち、大部分を占める報酬比例部分は、収入によって決まります。加入期間が平成15年4月以降の場合、計算式は「平均標準報酬額×5.481÷1000×加入月数」です。平均標準報酬額とは、給与と賞与を合わせた額を月で割った額を意味します。
 
標準報酬額には等級が1級から32級まであります。例えば、ボーナスを含めた年収が400万円の人の場合、月収は約33万円で等級は21、標準報酬額は34万円です。最高級である32級の標準報酬額は65万円となっており、年収がたとえ1000万円以上であったとしても、標準報酬額は65万円になります。
 

受給できる最高額はいくら?

それでは、受給できる年金の最高額はいくらになるのでしょうか。まず、先述したように、令和5年度の老齢基礎年金の満額は79万5000円です。令和5年度では、この額が受け取れる老齢基礎年金の最高額になります。
 
老齢厚生年金では、先述したように最長の加入期間は16~70歳までの54年、標準報酬額の最高額は65万円です。そのため、16歳から70歳まで毎月月収65万円以上だった場合、老齢厚生年金の最高額を受け取れます。計算式は「65万円×5.481÷1000×12ヶ月×54年」で、およそ230万8597円です。
 
両者を合わせると、約310万3597円です。つまり、月あたりおよそ25万8633円が受け取れる年金の最高額になります。
 

年金の最高額は約310万円!

老後に受給できる年金には老齢基礎年金と老齢厚生年金があります。老齢基礎年金の受給額は加入期間で、老齢厚生年金の受給額は収入と加入期間で決まります。受給できる年金の最高額がいくらになるかは年度によって異なるものの、令和5年度の老齢基礎年金の満額を想定した場合、受け取れる年金の最高額は約310万円、毎月約25万円です。
 

出典

日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 70歳以上の方が厚生年金保険に加入するとき(高齢任意加入)の手続き
日本年金機構 は行 報酬比例部分
日本年金機構 保険料額表(令和2年9月分~)(厚生年金保険と協会けんぽ管掌の健康保険)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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