薬剤師転職でドラッグストアを選ぶメリットとデメリット |ファイナンシャルフィールド

薬剤師転職でドラッグストアを選ぶメリットとデメリット

終更新日: 2021.01.04 公開日: 2020.12.31

河原畑芳彬

執筆者: 河原畑芳彬

キャリアコンサルタント(国家資格)、キャリアコンサルタント(NPO法人認定)、プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー(R)(NPO法人認定)、訓練対応キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタント(国家資格)キャリアコンサルタント(NPO法人認定)プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®(NPO法人認定) 訓練対応キャリアコンサルタント   大学卒業後、仕事を転々とするも20代後半で職業訓練校に就職し、就労支援に興味を持ち始める。資格取得後は、自立相談支援を中心に経験を積む。   若年者やニート・ひきこもりなどの就労支援や職業訓練に関する知識、困窮者支援などの知識を活用し、キャリアコンサルティングを行っている。   また履歴書や職務経歴書、キャリアシートなどの書類の作成、求人提供に関する業務には自信があり、これまでに多くの求職者を就職に導く。   現在は、フリーランスで活動中。


薬剤師の職場の一つにドラッグストアが挙げられます。ドラッグストアはスーパー化・コンビニ化が叫ばれていますが、薬品の取り扱いもあるので薬剤師の存在が必須です。実際にドラッグストアで働いている薬剤師も多いかと思いますが、薬剤師がドラッグストアで働くメリット・デメリットについて解説していますのでご覧ください。

薬剤師転職でドラッグストアを選ぶメリット

薬剤師が資格を生かして働ける職場は調剤薬局や病院などいくつかありますが、ドラッグストアを選ぶメリットについて見てみましょう。



ドラッグストアの数が多いので選択肢が多い

経済産業省によると、2020年9月時点でドラッグストアは全国に16,787店舗と増加傾向にあります。ドラッグストアは薬以外にも日用品や消耗品など、さまざまな品目が販売されています。だからこそ、消費者にとっては便利な場所となっているのですが、要指導医薬品と第一類医薬品に分類される医薬品は薬剤師がいなければ販売できません。

薬剤師が不在の時には第一類医薬品に「今の時間は販売できません」と札がかけられていることがあるのも、このようなルールがあるからです。ドラッグストアが店内にある全ての商品・医薬品を滞りなく販売するためには薬剤師の存在は不可欠です。ましてや全国に数多くのドラッグストアがあるので、どのドラッグストアも薬剤師を求めています。つまり、薬剤師にとっては選択肢が多いので、ドラッグストアが出している求人の条件を比較し、自分にあったドラッグストアを選ぶことができます。



お客さんと接する機会が多いのでやりがいがある

調剤薬局の場合、患者さんと接する時間は処方箋に基づいた薬を処方する際に取り扱い・服用の注意点を説明する程度ですが、ドラッグストアの場合、お客さんに質問されることも珍しくありません。

「腰が痛いけど良い薬はどれか」「この薬を飲んだらあんまり合わないから他に良い薬はないか」など、お客さん主体でさまざまな質問をされることも珍しくありません。処方箋を見て間違いのないよう正確にお薬を渡すだけではなく、時にはお薬のスペシャリストとしての知見も問われます。このようなお客さんとのコミュニケーションにやりがいを感じる薬剤師も多いことでしょう。



さまざまなお仕事があるので幅広いスキルが身につく

ドラッグストアの薬剤師のお仕事は多岐に亘ります。調剤薬局同様、患者さんにお薬を渡すだけではなく、レジ打ち、品出し、医薬品以外の商品案内・接客などさまざまな業務を任されるドラッグストアもあります。また、ドラッグストアを訪れるお客さんも多岐に亘ります。周辺の環境次第ですが、整形外科、内科、外科などさまざまな病院の処方箋が持ち込まれるので処方業務も幅広いです。これらの経験により、傾聴力や説明力、判断力など幅広いスキルが身につくことでしょう。



薬剤師転職でドラッグストアを選ぶデメリット

薬剤師がドラッグストアで働くメリットもあれば、デメリットもあります。どのようなデメリットがあるのかも理解しておきましょう。



薬剤師以外の仕事もこなさなければならない

薬剤師の業務は処方以外にもさまざまな仕事があるので、医薬業務以外を希望しない薬剤師にとってはデメリットです。例えば「処方業務に集中したい」「特定疾患への知識を深めたい」と考える場合、ドラッグストアでは実現が難しいでしょう。専門的な知識をつけてステップアップしたいと考えている薬剤師にとっては、望むような経験を積めないかもしれません。



営業時間が長いので生活が不規則になる可能性がある

ドラッグストアは増加傾向にあることから、ドラッグストア間の競争も激しくなっています。そのため、24時間営業のドラッグストアも登場し、深夜や早朝に働かなければならない薬剤師もいます。土日や祝祭日に営業しているドラッグストアは珍しくありませんし、24時間営業ではないにせよ、23時や24時と他の商業施設と比較すると遅い時間まで営業しているドラッグストアもありますので、シフトによっては生活のリズムが崩れてしまう可能性もあります。



薬剤師転職でドラッグストアを選ぶ際のポイント

ドラッグストアの求人はそれぞれ待遇・環境、さらには薬剤師の担当する業務が異なります。ドラッグストアで働くのであれば、いくつかチェックしておくべきポイントがあるので覚えておきましょう。



業務内容

どこまで薬剤師のお仕事なのかチェックしておきましょう。ドラッグストアであっても調剤業務だけで良いのか、あるいはレジ打ちや品出し、店内清掃や検品など、薬剤師資格の独占業務以外の仕事も行わなければならないのか。この点は同じチェーン系のドラッグストアでも店舗によって異なることもあるので、事前に薬剤師の仕事はどこまでなのかを確認しておくと良いでしょう。



シフト環境

ドラッグストアは営業時間が長いです。早朝から深夜まで営業している店舗もありますが、労働基準法による一日の労働時間の上限設定は薬剤師も例外ではありません。そのため、シフト制や独自のシステムを採用しているドラッグストアもあります。この場合、朝から夕方の勤務と昼過ぎから夜までの勤務の繰り返しになるケースもあるでしょう。労働時間は生活に直接影響しますので、どのようなシフト体系となっているのかも事前に確認しておきましょう。



福利厚生

どのような福利厚生が用意されているのかも、ドラッグストアによって異なります。例えば薬剤師でもパートで勤務する場合、健康保険や厚生年金、雇用保険といった社会保険完備のドラッグストアもあれば、さまざまな福利厚生を用意しているドラッグストアもあります。福利厚生は常に意識するものではありませんが、いざという時に役立ちます。育児に関する福利厚生が充実しているドラッグストアであれば、出産時の休暇や産後の職場復帰も行いやすいでしょう。



転勤の可能性

全国展開しているチェーン系ドラッグストアの場合、全国に店舗を構えていますので転勤の可能性もあります。そのため、転勤を希望していない場合には転勤の有無も確認しておきましょう。転勤に関しては、「転勤なし」を勤務条件に出しているドラッグストアもありますので確認しておきましょう。



薬剤師がドラッグストアに転職するならポイントをおさえよう!

ドラッグストアはそれぞれ方針が異なりますので、労働条件も異なります。また、薬品だけではなく、さまざまな商品の取り扱いがありますので業務も多岐に亘ります。そのため、薬剤師としてどのようなお仕事が待っているのかは、事前に調べておくと良いでしょう。それらに加え、メリット・デメリットを考慮し、自分の求める労働環境が用意されているドラッグストアを見つけてみてはいかがでしょうか。売り手市場ですのでこだわりを持って求人を探してみましょう。



出典 経済産業省「商業動態統計月報 2020年9月分」

監修:河原畑芳彬
キャリアコンサルタント(国家資格)、キャリアコンサルタント(NPO法人認定)
プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー(R)(NPO法人認定)、訓練対応キャリアコンサルタント


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