薬剤師の転職回数は何回目から影響する?不利にならない方法を紹介 |ファイナンシャルフィールド

薬剤師の転職回数は何回目から影響する?不利にならない方法を紹介

終更新日: 2024.03.05 公開日: 2020.12.24

星野宏

執筆者: 星野宏

・キャリアサポートオフィス process代表 キャリアコンサルタント ・キャリアコンサルティング技能士1級 ・公認心理師
若年者を中心としながら、幅広い年齢層に対しその方が求めるより良いライフスタイルを達成するためにキャリアコンサルティングやワークショップを実施しています。   サイト|http://c-s-process.com/
何度も転職経験があると、転職回数が転職に影響するのか気になりますよね。転職回数が多いと、すぐにやめてしまう人や、忍耐力のない人と認識され、採用に影響するのでは?と心配されたこともあるのではないでしょうか。

今回は、そんな転職回数を気にしている方のために、薬剤師の転職傾向や、転職回数が不利にならないための具体的な方法を解説します。

ご自身の転職回数を気にされている方はぜひ参考にしてみてください。

薬剤師の転職事情とは?

一般的な企業だと、転職回数が多いほど、採用される難易度は高くなるとされています。

しかし、厚生労働省が発表した「平成 27 年転職者実態調査の概況」によると、薬剤師が含まれる「医療・福祉」の領域では、その割合は45.3%とされており、全領域の中でも3位になる、高さを誇っています。薬剤師領域は、他の領域に比べて転職回数が多いということなのです。

即戦力となる人材が求められる医療関係の仕事には、転職回数はそれほどシビアに影響してくるわけではないということが読み取れます。

キャリアに一貫性がなかったり、意味のない転職はマイナスな印象を持たれてしまいますが、転職の理由によっては、転職回数が不利にならないようにすることができるのです。



転職回数を不利にしないためには理由が重要

先述したように、薬剤師は転職回数が少しくらい多くても、あまり気にする必要はありません。転職回数の多さを不利にしないためには、転職を希望する理由が重要なのです。

キャリアアップのためや、新たな経験を積みたかったなどの正当な理由があれば、転職回数の多さに対して、ネガティブな印象を与えることなく、むしろプラスに働く可能性もあるのです。



転職回数の多さをカバーする対策方法

では、具体的に転職回数の多さをカバーするためには、どんな対策方法があるのか、具体的に解説していきます。


前職の不満や悪口は言わない

前の職場の不満や悪口にもとれることを言ってしまうと、また同じように職場に不満を持ってやめてしまう人と認知されてしまう恐れがあります。不満が理由だとしても、露骨に言うのはやめましょう。


スキルアップのための転職であるとアピールする

スキルアップとしての転職であるとアピールすると、向上心のある印象を持ってもらうことができます。さらに、どうして今の職場から、今回希望している職場への転職を考えているのかという理由を話すことで、どんな働き方をしたいかきちんとビジョンを持っており、真面目に取り組んでくれるという印象も持たせることができます。

今までは、職場でどんな経験を積んできたのか、そして、なぜ次のステップへ進みたいと考えているのか、なぜ現在希望する職場だと、そのキャリアアップがかなうのか、どんな働き方をしたいと考えているのかをしっかり答えられるようにしておきましょう。



転職回数が多いからこその強みをアピールする

転職回数が多いという言うことは、それだけさまざまな現場を経験しているとアピールすることができます。

自分が今まで、どのような職場で、どのようなポジションで、どのように仕事をしてきたのか振り返ってみることで、アピールポイントを見つけましょう。経験別に、アピールの仕方を解説します。



管理薬剤師の経験がある

店舗や薬局の責任者というポジションである管理薬剤師の経験があるのであれば、通常の業務に加えて、他の従業員の監督をこなせたり、医薬品の管理ができることをアピールすることができます。

どのように従業員に目を向けて来たのか、指導に対する考え方や大事にしてきたことをアピールしましょう。

また、管理薬剤師は、誰でもなれるわけではなく、その店舗や薬局によって、一定の基準があります。薬剤師として、どんな能力が認められて管理薬剤師になったのかというポイントも話すことができれば、自分の能力も自然にアピールすることができます。



たくさんの処方箋に対応した経験がある

大きな病院での勤務経験があるのであれば、たくさんの処方箋に対応してきたとアピールすることができます。

病院の規模感を説明できるよう整理しておきましょう。例えば、救命救急センターを持つ病院に勤めていたのであれば、医師の指示のもとに、薬の種類や投与量、投与方法を適切に選択したり、準備したりする必要があるでしょう。

病院の規模感や、現場の状況を説明することで、どのように仕事に取り組んできたのかが伝わるでしょう。

病院が大きいと、1日に対応する処方箋の数も今まで対応してきた累計数も必然的に多くなるでしょう。

たくさんの処方箋、患者さんの対応をしていく中で、自分が大事にしていた考え方、取り組み方をアピールしましょう。たくさん対応してきた経験があれば、この人には、これだけ仕事を任せることができるなと採用側もイメージしやすくなるでしょう。



小さな薬局で地域密着の薬剤師としての経験がある

街の調剤薬局で勤務の経験があれば、街の方に信頼されるようなコミュニケーションをとることを意識してきたなどのアピールが有効です。

薬剤師の中途採用は、薬剤師として必要なスキルはマストですが、さらにコミュニケーションのとり方などもアピールすることができれば、接客面では問題なさそうだとアピールできます。

職場によっては、フレンドリーさを求めているところももちろんあるので、その職場の雰囲気なども事前にチェックして、自分がアピールできることがないか十分に確認して面接に挑みましょう。



マネージャー経験がある

マネージャーの経験があれば、エリアや店舗、どの範囲の統括を行っていたかを説明しましょう。

自分の担当のエリアの特色、それによってどんな姿勢が求められてきたのか、自分が大事にしていたポイントなどを話すと、どのように仕事に取り組む人なのかイメージが湧きやすいでしょう。

また、自分の業務範囲のことをきちんと把握し、それを言葉で説明できることで、責任感を持って仕事ができる人であるとアピールすることもできます。



薬剤師の転職回数はプラスにできる

薬剤師の転職傾向、転職回数を不利にしない方法などを解説しましたが、理由次第では転職回数の多さは不利になるものではありません。ご自身の経験をしっかりと振り返り、そこで自分はどんなことをしてきたのか、何を大切にしてきたのかという話ができれば、きっとプラスのアピールができるはずです。

即戦力を求められる薬剤師の転職では、いろいろな経験があることは必ず有利になります。自身の経験を生かして、どんな働き方をしたいのか、適切にアピールできるよう事前にしっかり準備をしましょう。

出典
厚生労働省「平成 27 年転職者実態調査の概況」

関連記事

ジョブデポ薬剤師が選ばれる理由は?使用するメリットと注意点を解説
20代の薬剤師が転職する際に注意したいポイント
50代の薬剤師が転職する際に注意したいポイント

条件別で転職サイトを探す

「薬剤師転職」についての新着記事

「薬剤師転職」についての人気記事

サイト一覧