ふるさと納税の納税額の上限とは? 4組の家族を例にFPが解説。
配信日: 2021.10.25
そこで、年末に近いこの時期だからこそ知っておきたいふるさと納税の上限額について、4組の家族を例に解説していきます。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
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ふるさと納税とは
ふるさと納税とは、任意で選んだ自治体に寄付をすることで、寄附金額(ふるさと納税額)から自己負担額2000円を除いた部分が所得税や住民税から控除され、さらに寄附金額に応じた自治体からの返礼品を受け取れるという制度です。
寄付によって税金が安くなる上に、おまけの返礼品までもらえるという、所得税と住民税が発生する方であればお得な制度になっています。
ふるさと納税では寄付をする自治体の数には制限がなく、寄付した分だけ返礼品を受け取れますが、税金から自己負担分を除いた全額が控除される寄附金額については、その年の1月1日から12月31日までの収入によって年間の上限があるため、この上限を超えた金額は控除の対象外となる点には注意したいところです。
なお、ふるさと納税と銘打ってはいますが、好きな自治体を自由に選んで寄付を行えます。
ふるさと納税の上限額は?
ふるさと納税最大の悩みどころといってもよいのが、所得税、住民税から全額控除となる寄付金の年間の上限額です。基本的に収入に応じて年間の上限額も高くなるのですが、家族構成や所得についての控除の適用の有無といった個別の事情によって、同じ収入でも上限額が異なってきます。
そこで今回は、総務省が提供するデータを基に4組の家族をモデルケースにして、ふるさと納税の上限額についてシミュレーションしてみます。
ただし、先に述べたように上限額は個別具体的な事情によって異なるため、あくまでも参考程度と考えてください。
年収400万円の夫と主婦の家族
夫の年収が400万円で妻が専業主婦あるいは扶養内で勤務している場合、夫のふるさと納税の上限額の目安は3万3000円になります。
年収350万円の夫と年収300万円の妻の家族
夫婦共働きの場合、夫婦ともにふるさと納税を行うことができます。年収350万円の夫と年収300万円の妻の場合は、ふるさと納税の上限額の目安は夫が3万4000円、妻が2万8000円になります。
年収600万円の夫と年収400万円の妻、子ども2人(大学生と高校生)の家族
夫婦共働きで年収は夫600万円、妻400万円、子どもが2人(大学生と高校生)という家族の場合、ふるさと納税の上限額の目安は夫が5万7000円、妻が2万1000円になります。
年収800万円の夫と主婦、子ども1人(高校生)の家族
年収800万円の夫と専業主婦あるいは扶養内勤務の妻、そして高校生の子ども1人の家族の場合、夫のふるさと納税の上限額の目安は11万円となります。
寄附金控除の適用を受けるには?
忘れてはいけないのが、ふるさと納税による所得税や住民税の控除を受けるには確定申告、またはワンストップ特例制度での申請が必要ということです。
手続きの詳細については、総務省の「ふるさと納税ポータルサイト」をご確認ください。
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ふるさと納税は上限額の範囲内で
ふるさと納税で所得税、住民税が全額控除となる寄附金額には、収入や家族構成、各種控除の適用の有無などに応じた年間の上限額が設定されています。
ふるさと納税は自身の個別の事情に応じた上限額の範囲内で行うとともに、控除の適用を受けるための申告手続きについても忘れないようにしてください。
出典
総務省 ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税のしくみ 税金の控除について
総務省 ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税のしくみ ふるさと納税の流れ
執筆者:柘植輝
行政書士