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更新日: 2021.11.15 税金

金額4割増と件数5割増は、急成長企業も顔負けかも。ふるさと納税の状況とは?

執筆者 : 上野慎一

金額4割増と件数5割増は、急成長企業も顔負けかも。ふるさと納税の状況とは?
「ふるさと納税」制度は2008年4月に始まり、13年半以上が経過しました。2020年度は、受入額約6725億円、受入件数約3489万件。前年度比で額は約1.4倍、件数は約1.5倍と急増しています(※1)。
 
この急増ぶりは、どうしてなのでしょうか。
 
上野慎一

執筆者:

執筆者:上野慎一(うえのしんいち)

AFP認定者,宅地建物取引士

不動産コンサルティングマスター,再開発プランナー
横浜市出身。1981年早稲田大学政治経済学部卒業後、大手不動産会社に勤務。2015年早期退職。自身の経験をベースにしながら、資産運用・リタイアメント・セカンドライフなどのテーマに取り組んでいます。「人生は片道きっぷの旅のようなもの」をモットーに、折々に出掛けるお城巡りや居酒屋巡りの旅が楽しみです。

上野慎一

執筆者:

執筆者:上野慎一(うえのしんいち)

AFP認定者,宅地建物取引士

不動産コンサルティングマスター,再開発プランナー
横浜市出身。1981年早稲田大学政治経済学部卒業後、大手不動産会社に勤務。2015年早期退職。自身の経験をベースにしながら、資産運用・リタイアメント・セカンドライフなどのテーマに取り組んでいます。「人生は片道きっぷの旅のようなもの」をモットーに、折々に出掛けるお城巡りや居酒屋巡りの旅が楽しみです。

「ふるさと納税」のおさらい

ふるさと納税制度ですが、実態は自治体への寄付です。自分の出身地や応援したい自治体に寄付をすると、寄付額から2000円を差し引いた額が所得税や住民税から控除(特例控除)されます。(控除額には上限があり、住民税額のおおむね2割程度といわれています)
 
2015年4月から、控除上限の引き上げや確定申告不要なワンストップ特例(要件あり)が導入されました。
 
また2019年6月から、(1)寄付金の募集を適正に実施する、(2)返礼品は返礼割合3割以下の地場産品とする、の両基準に適合している旨総務大臣から指定を受けた自治体だけが制度対象となりました。
 
高過ぎる返礼割合やギフト券上乗せなど過剰サービスを指定基準制定前にしていた一部の自治体には、指定除外などの措置が取られました。後から制定された基準で制定前の問題事象を理由に指定除外するのは違憲との確定判決も経て、ほぼ全自治体が現在は指定を受けています。
 
所得等に応じた上限額内ならば、実質2000円の負担でグルメや名産の品などを手に入れられるおトク感もあって、利用金額と件数は【図表1】のように急増しています。
 


 

自治体側の2020年度の急増状況

ふるさと納税を受け入れる自治体の近年の受入額上位は、【図表2】のとおりです。
 


 
2020年度は、2018年度に泉佐野市が全国受入額の10%近くを記録したような“高シェア”自治体こそありませんが、それでも3市が受入額100億円を超えています。この時期には、コロナ禍で売り上げが激減した農水物などの特産品を支援する農林水産省の補助事業が実施されました。
 
ふるさと納税を扱うサイトなどに「期間限定の増量キャンペーン」が掲載されたことを思い出した方もいるでしょう。例えば、通常300グラムの牛肉が600グラム、通常2本のウナギかば焼きが3本といった具合です。
 
先述のように、今の返礼品は寄付した額の3割以下の地場産品のはず。実は、この数値は「販売価格」ではなく「仕入価格」に対する規制です。
 
農水物の生産者は増量した分を補助金で埋め合わせするので、増量前と同じ価格で仕入提供が可能になります。2020年度の上位自治体には、それぞれ特産の農水物が思い浮かぶかもしれません。
 

利用者側の2020年度の急増状況

2020年度に急増した背景の1つとして、ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」の「ふるさと納税 利用実態アンケート結果発表」(2021年2月18日~2月24日にふるさと納税経験者6295人にインターネット調査を実施、※2)の以下の概要が参考になります。
 

トピック1 「地域貢献」意識について

Q1. 2020年のふるさと納税は、これまで以上に「地域貢献」「地域応援」などを意識しましたか?

⇒ 「そう思う」 14.6%、「どちらかというとそう思う」 38.1% (両方で5割以上)
 

Q2. (Q1で上記と回答した方へ)回答理由を教えてください。(複数回答可)

⇒ 「新型コロナウイルスの影響が地域経済にも表れていると思うから」 40.8%
   「新型コロナの影響で地域に足を運べず、直接的に地域経済に貢献しにくかったから」 32.1%
   「自治体・お礼品を重視して寄付しているから」 24.9%

 
続いて「応援消費」に関するトピックの質問でも、新型コロナウイルスの影響で登場した「緊急支援品」「コロナ支援品」や補助事業を活用したお礼品など、応援消費につながるお礼品を申し込んだ経験者(15.0%)の申し込み理由(複数回答可)の上位は、次のとおりでした。
⇒ 「生産者やお礼品事業者を応援したいと思ったから」 70.2%
   「地域を応援したいと思ったから」 52.5%
   「お得だったから」 43.0%

 

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まとめ

コロナ禍による外出自粛やリモートワーク進展で在宅時間が大きく増えました。「巣ごもり需要」は、ネットショッピングやフードデリバリーだけでなく、ふるさと納税にも利用機会の増大をもたらしたと推察されます。
 
また、先述のアンケート結果のキーワード「地域貢献」「地域応援」「応援消費」。2020年度のふるさと納税利用急増状況の背景には、こうした「共助」の意識の高まりも感じられます。
 
もちろん、返礼品の内容やおトク度合いも考慮されるでしょうが、2021年度の動向や結果はどうなっていくのか。今から興味が持たれます。
 
[出典]
(※1)総務省「ふるさと納税ポータルサイト」~「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和3年度実施)」 2ページ
(※2)株式会社さとふる「ふるさと納税サイト『さとふる』」~「2021年 ふるさと納税 利用実態アンケート結果発表」
 
執筆者:上野慎一
AFP認定者,宅地建物取引士

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