年末調整に必要な生命保険料控除証明書とは？ いつ届く？

生命保険に支払った保険料について、サラリーマンなど給与所得者の方が年末調整で控除を受けるには、生命保険料控除証明書が必要となります。この生命保険料控除証明書とは、一体どのような書類なのでしょうか。年末調整が始まる前に確認しておきましょう。

生命保険料控除証明書とは

生命保険に加入して保険料を支払っている場合、1年間に支払った保険料は最大4万円まで所得控除の対象となり、税制上の優遇を受けることができます。この仕組みを生命保険料控除と呼びます。
 
●平成24年1月1日以後に締結した保険契約の控除額

出典：国税庁　「No.1140 生命保険料控除」
 
なお、平成23年12月31日以前に契約が締結された生命保険の場合、控除額は最大で5万円になります。
 
●平成23年12月31日以前に締結した保険契約の控除額

出典：国税庁　「No.1140 生命保険料控除」
 
この生命保険料控除について、年末調整で適用を受ける際に必要となる添付書類が生命保険料控除証明書です。
 
生命保険料控除証明書には、加入している保険の種類や年間の保険料、契約者名、保険金の受取人など、生命保険において重要な情報が記載されているため、紛失しないように注意してください。
 

生命保険料控除証明書はいつ頃届く？

保険会社によっても異なりますが、生命保険料控除証明書は毎年10月上旬から下旬ごろにかけて契約者の住所地へ届きます。
 
ただし、直近で住所地の変更があり、保険会社への届け出を忘れていた場合や、送付時期の直前に住所変更の届け出をしているような場合は、生命保険料控除証明書を受け取れなかったり、通常より遅れて届く可能性もあります。
 

生命保険料控除の申告予定額を知らせるハガキや書類が届いたときは？

生命保険料控除証明書は、基本的に保険料の支払後に発送されてくるものです。そのため年末調整の時期までに間に合わない場合は、いったん保険会社から生命保険料控除証明書に代わって、生命保険料控除の申告予定額を知らせるハガキや書類が送られてくることがあります。
 
これは年末調整の添付書類としては利用できませんが、記載されている申告予定額で年末調整を受けることができます。
 
ただし、その場合は後日送られてくる生命保険料控除証明書を、翌年1月末までに勤務先に提出しなければなりません。あくまでも仮の措置である点に注意してください。
 

紛失した場合はどうする？

生命保険料控除証明書は、万が一、紛失してしまって場合でも再発行が可能ですが、即日発行とはいかず、ある程度の期間を要することになります。
 
一例として住友生命では、ホームページやコールセンターで再発行の受付を行っており、通常は申し込みから1週間程度で手元に届くほか、急ぎの場合は最寄りの来店窓口でも手続きができるようになっています。
 
なお、保険会社によっては紙媒体ではなく、電子版の控除証明書の発行が可能なこともあります。詳細については加入している保険会社へお問い合わせください。
 

まとめ

生命保険料控除証明書は、年末調整で生命保険料控除を適用する場合に必要な書類であり、これがなければ支払った生命保険料に応じた税額控除を受けることができません。
 
年末調整の際に忘れずに提出できるよう、生命保険料控除証明書が届いたらしっかり保管しておくと同時に、紛失したときは速やかに保険会社に申し出て再発行の手続きを取るようにしてください。
 
出典
国税庁　No.1140 生命保険料控除
住友生命　生命保険料控除証明書について
住友生命　生命保険料控除証明書について　よくある質問
 
執筆者：柘植輝
行政書士