更新日: 2021.11.17 ふるさと納税
確定申告の必要なし。「ふるさと納税ワンストップ特例制度」とは?
それが「ふるさと納税ワンストップ特例制度」です。本記事では、ふるさと納税ワンストップ特例制度の概要とその要件、そして注意点についても併せて解説します。
執筆者:新井智美(あらい ともみ)
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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目次
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ふるさと納税ワンストップ特例制度とは?
確定申告が不要の給与所得者などで、ふるさと納税先の団体が5団体以内、かつ、ふるさと納税先の団体に対して特例の申請を行うことにより、所得税からの控除は行われず、全額が翌年度分の住民税から控除される制度です。
この特例を利用するためには、ふるさと納税先の団体に対してそれぞれ「ふるさと納税ワンストップ特例の申請書」を提出する必要があります。
また、申請書を提出したあとに住所変更など、申請書の内容に変更があった場合は、その翌年の1月10日までに、申請書を提出した自治体に対して変更届を提出することも忘れないようにしてください。
ワンストップ特例を利用する際の流れ
ワンストップ特例を利用してふるさと納税を行う際の流れは以下のとおりです。
1.応援する自治体を選び、ふるさと納税を行う
2.その際に「ふるさと納税ワンストップ特例の申請書」を提出する
3.確定申告不要で、翌年の住民税からふるさと納税を行った合計額から自己負担額の2000円を引いた額が控除される
注意したいのはふるさと納税をする自治体が5団体までであることと、ワンストップ特例を利用した場合は所得税からの控除はされず、すべて翌年度分の住民税から控除される点です。
ワンストップ特例を利用するメリット
ワンストップ特例を利用するメリットは、なんといっても確定申告が不要になることです。ふるさと納税以外で確定申告を行う予定のない給与所得者であれば、ふるさと納税のためだけに確定申告を行う手間が省ける点はメリットといえるでしょう。
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ワンストップ特例を利用するデメリット
ワンストップ特例を利用する際には、ふるさと納税をした自治体ごとに申請書を提出する必要があります。これを行わなければ特例の適用を受けることはできません。
また、この申請については、ふるさと納税を行った都度行う必要があります。同じ自治体に複数回ふるさと納税を行う場合でも都度申請が必要となりますので、忘れずに申請を行うようにしてください。
また、申請書を提出した際には、自治体から「寄附金税額控除に係る申告特例申請書受付書」が届きますので、念のため保管しておくことをおすすめします。
ワンストップ特例の利用に関するQ&A
ここでは、ワンストップ特例を利用する際によくある質問について紹介します。
Q1:ワンストップ特例の申請書を提出したが、医療費控除の確定申告を行う必要があることが分かった場合はどうすればよい?
A1:確定申告を行った時点でワンストップ特例の効力はなくなります。したがって、医療費控除の確定申告を行うと同時に、ふるさと納税の確定申告を併せて行うようにしてください。
ふるさと納税の確定申告の流れは以下のとおりです。
1.ふるさと納税を行った際に、自治体から発行される受領書や、ふるさと納税の振込用紙などふるさと納税を行ったことを証明する書類を保管しておく。
2.1で保管しておいた書類を合わせて、ふるさと納税を行った翌年の2月16日から3月15日の間に確定申告を行う。
3.所得税からの控除(還付)を受けると同時に、翌年度分の住民税が控除される。
Q2:ワンストップ特例の申請書はいつ提出する?
A2:ワンストップ特例の申請は、ふるさと納税を行った翌年1月10日までに提出すればよいことになっています。申請書と添付書類をふるさと納税を利用した先の自治体に郵送しましょう。
なお、同じ自治体に複数回ふるさと納税を行った場合、その都度申請書を作成し、郵送する必要があります。
まとめ
ふるさと納税のワンストップ特例は、確定申告が不要な給与所得者にとっては非常にありがたい特例です。もしふるさと納税をする自治体の数が5団体以内であれば、積極的に活用することをおすすめします。
ただし、申請書の提出期限に間に合わなかった場合や、途中でふるさと納税をする先の自治体の数が6団体以上になった場合などは確定申告が必要となりますので、忘れずに確定申告を行うようにしましょう。そうしないとせっかくの控除の適用を受けることができなくなります。
もし確定申告を忘れた場合は、5年間さかのぼって還付を受けることができますので、早めに税務署で相談し、手続きを行うようにしてください。
出典
(※)総務省「ふるさと納税ポータルサイト」
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員