更新日: 2022.01.14 年末調整

国民年金保険料を追納したら、年末調整で節税できるって本当?

国民年金保険料を追納したら、年末調整で節税できるって本当?
「国民年金保険料を追納したら年末調整で税金が安くなって節税できるって本当ですか?」
 
2021年夏ごろ、筆者へお客さまより相談がありました。国民年金保険料の追納が年末調整で反映できれば、節税策の少ないサラリーマンにとっては大変喜ばしいことでしょう。
 
国民年金保険料の追納と年末調整の節税について見ていきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

国民年金保険料の追納分は社会保険料控除の対象となる

結論から述べます。国民年金保険料の追納分は、厚生年金保険料や健康保険料などとともに社会保険料として社会保険料控除の対象となり、年末調整をすることでその追納分に応じて税額が下がり、節税することができます。
 
国民年金保険料は最大10年前の分まで追納することができますが、何年前の分を追納したかに関係なく、追納した国民年金保険料は追納した年の社会保険料として控除が可能です。
 
例えば、2017年に学生納付特例制度によって支払いを猶予されていた分を2021年に追納する場合であっても、追納分の社会保険料控除は2021年に適用されることになります。
 
そのため、所得の多い年にできるだけたくさん追納した方が、節税効果をより高めることができます。また、子どもや妻など家族の国民年金保険料を代わりに追納した場合も、本人ではなく代わりに支払った人の社会保険料控除となるため、節税をすることができます。
 

追納分で節税するなら年末調整を忘れずに

健康保険や厚生年金といった給与から天引きされる社会保険料は、勤務先が管理・計算しているため年末調整においてその金額を記載する必要はありません。
 
しかし、追納によって納めた国民年金保険料は勤務先が管理・計算するものではないため、何も記載しないままでは年末調整に反映されません。
 
年末調整で追納分の控除を受けるにあたっては、追納分の国民年金保険料について「給与所得者の保険料控除申告書」の右下にある「社会保険料控除」欄に記載した上で、送られてきた「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」、または国民年金保険料を支払った際にその場で受け取る領収書を勤務先に提出することが必要になります。
 

出典:国税庁 令和3年分給与所得者の保険料控除申告書
 
特に、10月以降に追納をした場合、「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」の到着が遅れ、手元に届くのが翌年2月以降となることもあるため、追納した場合は領収書を必ず受け取り、それを大切に保管しておくようにしてください。
 

年末調整に追納分を記載し忘れたらどうする?

もし、国民年金保険料の追納分について年末調整を受け忘れてしまった場合は、確定申告によって年末調整と同様に社会保険料控除の適用を受けることができます。
 
確定申告は例年2月中旬から3月中旬の間に行うことができるようになっています。詳細については住所地を管轄する税務署へご相談ください。
 

国民年金保険料は追納後に年末調整を受けることで節税できる

国民年金保険料は追納するとその全額が社会保険料控除の対象となるため、収入が増えたときなど、余裕のあるときに追納することで将来受け取ることができる年金額を増やしながら今の税を節税することができます。
 
しかし、社会保険料控除の適用を受けるには年末調整ないし確定申告を受けることが必要です。国民年金保険料を追納したら、節税のためにも勤務先で年末調整ないし確定申告を忘れないようにしてください。
 
出典
国税庁 令和3年分給与所得者の保険料控除申告書
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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