更新日: 2022.02.21 確定申告

コロナ禍の確定申告。税務署に行かず自宅で完結させるe-Tax

執筆者 : 杉浦詔子

コロナ禍の確定申告。税務署に行かず自宅で完結させるe-Tax
令和3年分の確定申告の時期になりましたが、長引く新型コロナウイルス感染症の感染リスクを軽減するためにも、税務署に行かずに自宅から申告を行うと安心安全です。
 
今回は、e-Taxを利用した確定申告の手続きについて解説します。
杉浦詔子

執筆者:杉浦詔子(すぎうらのりこ)

ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

「働く人たちを応援するファイナンシャルプランナー/カウンセラー」として、働くことを考えている方からリタイアされた方を含めた働く人たちとその家族のためのファイナンシャルプランニングやカウンセリングを行っております。
 
2005年にCFP(R)資格を取得し、家計相談やセミナーなどのFP活動を開始しました。2012年に「みはまライフプランニング」を設立、2013年よりファイナンシャルカウンセラーとして活動しています。
 

確定申告書の作成方法

会社員やパート社員などの給与所得者の方は、年末調整で納税額が決まるため、確定申告を行う必要がありません。
 
ただし、会社員などの方でも令和3年分の医療費控除や寄附金控除(ふるさと納税など)を受けるときには、確定申告の手続きが必要になります。
 
令和3年分の確定申告をスマートフォンやパソコンから行うには、まず国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセスします。
 
あとは画面の案内に沿って各種項目ごとの金額などを入力すると、税額が自動で計算され、確定申告書を作成できます。
 
また、確定申告書を作成するために、インターネット経由で行政手続きの申請などができる政府のオンラインサービス「マイナポータル」との連携(マイナポータル連携)を利用すると、医療費控除やふるさと納税、生命保険控除、住宅ローン控除などの金額を確定申告書に自動入力することが可能です。
 

確定申告書の提出方法

確定申告書の作成後は、税務署に提出しなければなりません。
 
確定申告書を印刷し、住所地などを所轄する税務署の窓口や、確定申告会場で提出する、所轄税務署に郵送するという方法もありますが、自宅でスマートフォンやパソコンから確定申告書を送信する「e-Tax」も利用できます。
 

e-Taxとは

e-Taxとは、確定申告や納税などの各種手続きをインターネットで行うことができる、国税電子申告・納税システムです。スマートフォンやパソコンがあれば、利用者登録をするだけで、誰でもe-Taxを利用できます。
 
e-Taxの最大のメリットは、自宅で確定申告の手続きが完結できることです。スマートフォンやパソコンから送信できるため、印刷や郵送、税務署の窓口に行く手間が不要となります。コロナ禍では感染リスク軽減の観点からも、e-Taxの利用が推奨されています。
 

パソコンやスマートフォンから確定申告書を送信する方法

e-Taxを利用して確定申告書を送信する際には、送信者が誰か分かるようにマイナンバーカードを使います。
 
パソコンから確定申告書を送信する場合、今まではICカードリーダライタが必要でしたが、令和3年分の確定申告からは、マイナンバーカード読取対応のスマートフォンを使うことで、ICカードリーダライタがなくても送信できるようになりました。
 
スマートフォンにマイナポータルアプリをダウンロードし、パソコン上に表示された2次元バーコードを読み取れば、マイナンバーカード方式によるe-Taxでの送信ができます。
 
また、スマートフォンからe-Taxで確定申告書を送信する場合は、マイナンバーカード読取対応のスマートフォンとマイナンバーカードが必要です。
 
マイナンバーカードをまだ作っていない方が、e-Taxでの確定申告書の送信を希望するときは、税務署でIDとパスワードを発行してもらいます。IDとパスワードを使用することで、マイナンバーカードがなくてもe-Taxでの確定申告書の送信ができます。
 

まとめ

初めてe-Taxを利用する場合、順調に進まないと1人で頭を抱えてしまい、結局あきらめることにもなりかねません。
 
e-Taxの利用開始のための手続きやe-Taxソフトに関すること、確定申告書等作成コーナーを使用するための事前準備、送信方法など、e-Taxの使い方は専用窓口に問い合わせできます。
 
令和3年分の所得税および復興特別所得税、贈与税の申告は、令和4年3月15日(火)までとなっています。確定申告の詳しい情報は、国税庁の確定申告特集ページをご確認ください。
 
出典
政府広報オンライン 令和3年分の確定申告 感染リスク軽減のために「自宅からのe-Tax」をご利用ください
国税庁 令和3年分 確定申告特集
 
執筆者:杉浦詔子
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

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